8体育です、!
やっと今日最後の授業だ。毎週金曜日の時間割は変更がなかったら体育なのはありがたい。
なぜって、それは体育なら勉強しなくて済むからだ。勉強は苦手なほうではないが特に好きってわけでもなく身体を動かしている方がずっとましというわけだ。
でも一つ問題がある。どれくらい加減するかという問題。別に隠す必要はないのだがGIAでも長年仕事していると勝手に筋肉何ついてきてしまってスポーツ全般派得意になってしまい、周りから目立ってしまうだけだ。でも俺はあんまり目立ちたくないしそういうのは好きじゃない。
隣でバレーのスマッシュを絶妙な角度でコートサイドに落とすという神技テクを披露する大輝とは大違いだ。
女子からは黄色い歓声が上がって、大輝はご満悦そう。
「みっちーはバレー下手くそだね」
そんな俺は下手くそではないがあえて下手なように見えるようにしている。
「違うわ、お前みたいにバンバンスマッシュしたら怪しまれるだろうが、そんなにモテたいか?」
「負け惜しみ〜、自分はモテないからって。
ほら女子の方を見てみろよ。有栖川さんが無双してるぞ〜
あんなん誰も取れないだろ、目立ちすぎじゃないの?」
「あれはいいの、スポーツ推薦でこの学園に入れたという設定にしてあるからな。」
マナの表情は真剣そのもので一球一球当たったら骨が折れてしまうじゃないかっていうくらい完璧なスマッシュを決めていた。
「マナちゃん、すごーい‼︎バレーの天才だよ」
「えへへ、そんなことは…、、、」
彼女は周りから率直に褒められて幸せそうだった。
それからというものも、マナのチームが圧倒的な無双で試合は終わった。
「有栖川さん、コツ教えて〜」
「ねえねえ、次はこっちのチームに入ってよ」
「男子と一緒にやらない?」
マナは男女問わずみんなから引っ張りだこだった。
俺は何試合かした後、しばらく休んでいたら明らかに顔が赤く苦しそうにしているマナを見つけた。
すぐさま駆け寄って手を握った。
「ひゃい!、どうしたのびっくりしたじゃん…」
「お前無理してないか?顔赤いぞ?」
「少しだけ、でも大丈夫だから、」
少し遠慮して言っているように感じた。
「お前、自分で張り切りすぎるところあるから気をつけろよ。あと夜遅くまで勉強頑張っているだろ。知ってるぞ。いつもと違うことをしてるから疲れやすくなっているんじゃないか?
多分、軽めの熱中症だと思うし、冷やせば治ると思うから、ちょっと保健室行って氷もらってるぞ。」
「うん、わかった…」ぎこちない返事があった。
保健室には誰もいなかった。先生は用事で今は不在らしい。
「俺は冷やすための保冷剤を準備するから。そこの椅子に座ってて」
「うん、ありがとう」
「ほら、保冷剤に布を巻いて首のところとか脇のところとか、大きい血管が通っているところを冷やせよ。」
「一応熱は大丈夫そうだな」
とおでこに手を当ててきて体温を測ったのだか、何かおかしい。マナの体温は普通ぐらいだったのに測った後に数℃上がったのかマナの顔は真っ赤になっていた。
「ちょっと近い…顔…」
おれはデリカシーがなかったのかもしれない。普通に考えたら男子に勝手におでこを触られて嫌がらない女子はいないだろう。
「すまん、まったく気づかなくて、気をつけるから、」
「別にそこまで思ってないのに…」
少し無音が続いた。
「ああ、そうださっきボールを返す時に支柱に足がが当たってすり傷してただろう?
消毒して絆創膏貼ってあげるよ」
「それぐらい1人でできるから別にそこまでしてもらわなくても…」
「いいよいいよ、任せて」
俺はこの気まずい雰囲気を一刻も早く解きたかったので強引に進めた。
まずは除菌用のアルコールスプレーを持ってきて本当は綿もあればよかったのだか、あいにく保健室なんてしょっちゅう来るところでもないし、どこにあるのかわからなかった。
「直接かけるけど、少し染みるから我慢してよな。」まぁ別にマナなら大丈夫だろうと考えていたのだが甘かった。
「うっ、」
思ったより傷が深くてしみたのか、その反動で膝を上あげたことで俺の顎にマナの膝何激突。俺は直撃をくらい動けなくなり、手に持っていたアルコールスプレーの角度が上を向いてしまい、マナの顔に少しかかってしまった。
しばらく痛みを堪えたあと
「マナごめん、顔大丈夫か?」
幸いアルコール濃度は低めで顔の皮膚が傷つくことは見た感じなかったが、マナの顔はさっきより赤く感じられた。
「マナ?」マナからは返事が返ってこない。
「おい、マナ、しっかりしろ、」
意識はありそうだったが目のピント何あっていない。まさか、この前打たれた薬の副作用が今頃出たのかもしれない。
俺はすぐに学長に連絡を取ろうと思ってスマホを取り出した。
「待って道久…」急にマナの手がオレの腕を掴む。
「マナ⁈大丈夫だったのか、よかった。寿命が縮まるかと思ったよ」
俺は意識があるマナを見て安心した。
「どこにも、行かないで…
私を置いていかないで。もう1人にはなりたくないよ…」マナは急に涙を流し始めた。
想定外の事に俺は戸惑った。
俺は今は泣かせることしたっけ?いや、たとえ今じゃなくてもおかしくないか?このタイミングで…
「マナ?俺はここにいるぞ。ほら、ずっとここにいる」
「その証明は?…」
証明って言われても、俺はここにいるわけだし。証明完了って感じでよくないか。
「できないんだ…そしたらわたしのこといつか捨てちゃうんだ…
私は道久のそばにずっといたい。」
俺は誤解していたらしい。確かに俺が死んでしまってはマナは一人だ。俺はそこを軽くみていたが、彼女にとって新しくきたところで一人で生きていくことは大変なことかもしれない。
「違う。俺が悪かったからさ、マナのそばには俺がずっと側にいるから。嫌になるぐらいまでいてやるよ。」
「やったー、えへへ、嬉しい」
ちょっとは笑って「それは重すぎじゃない?」ってつっこみがくるところなのに、なぜだか素直に全て受け止められた。
「ねえ、私の存在を感じて」
マナは制服のネクタイを緩めたかと思うといきなりハグしてきた。
「ん、ちょっと暑い…」
「ちょっと⁈、マナさん??」
いくら暑くてもそんな無防備にならなくても。見てはいけないものががっつり見えているような気しかしない。
そして、マナの可愛らしい、男なら絶対に目を奪われそうな顔で真正面から見つめられ、流石に恥ずかしい。
さらに距離を縮められ、顔は近くなり、豊満な胸部が当たって、流石の限界だった。
いくらなんでもこれはおかしくないか。マナとこれからも仕事していくって伝えただけなのにおかしい。しかもいつものでマナならこんなこともあまり自分から話す方じゃないのに。今日はどうしてしまったのか。
「マナ、落ち着け。」
「う〜ん?ねえ、キスしていい?」
ダメだ会話が続かない。おまけに変なことまで言い出したし。
今までの言動といつもとの変わりよう。俺は一つの結論に辿り着いた。
マナはアルコールにとてつもなく弱いってことに。未成年なので酒を飲んでいるわけではないのに、これとは。アルコールで弱っているマナは正直可愛いが、これは精神的に良くない。あんなことされたらいつか手を出してしまいそうで心配だ。
逆に今までどうしてたのか心配になるぐらいだ。俺だったからよかったものも別の男だったら本気でキスしてると思う。それぐらいマナには魅力がある。
「マナ?気をつけろよ、アルコールには。っていつものマナには戻ったときに覚えているわけもないか…」
マナは相変わらずマナは気の抜けた返事しか返さず、「キスしていい?既成事実作らないと…」まで言い出してさらに迫ってきた。
流石にこれはまずい。距離を取ろうと壁側に逃げようとしたが遅かった。
元最強クラスの殺し屋を舐めていた。頭は全く働いていないのに動きだけは狩人のようにはやい。そのままマナに押し倒されて覆い被されてしまった。
マナの酔いも冷めてきてマナは今の状況を把握しつつあった。
「あれ、私なんで道久の上にいるんだろう…」でもこのまま私の気持ちを抑える必要なんてないのではないか。ならいっそこのまま襲ってしまえば…
「ちょっと二人とも遅くない?なにしてるの…⁈!まさかみっちゃん…そういう、」
俺たちを心配してきた理央に見られてしまった。
「待て理央、誤解だこれは事故だ。」かと言ってそのまま伝えるのもまずい。
「理、理央ちゃん、.、!」
マナは我に返ったばかりでテンパっていて動揺がすごい。
「床が滑りやすくなっていて一瞬に転んだんだ。ごめん、マ、。有栖川さん。」
「え、ええこちらこそごめんなさい」
マナはうまいこと合わせてくれた。理央は俺とマナの関係性にはついて知らない。だからなおさら、いつもあんまり仲がよいって感じじゃない2人の組み合わせに疑問をもつのは当然かもしれない。
「みっちゃん。わかってるって、ただのは事故でしょ。ちょっとからかってかみただけだよ〜。マナちゃんも必死すぎ〜。」
「そういえば呼びにきてくれたんだよな。あとへやの電気を消すだけだから先に先生には伝えておいてくれ」
「オッケー、マナちゃんをよろしくね」
「おう、」理央は走っていった。
「通久、今日のことは忘れなさい。あれはわたしじゃないから、本当に‼︎だからね」
「わかったよ、でもアルコールには気をつける事だけば覚えておくわ」
マナは恥ずかしくなったのか先にいってあしまった。
ひとまずマナにはアルコールを近づけないでおこう。任務に支障をきたすかもしれないし逆に知ることができてよかったかもしれない。あと、酔っ払いの面倒はごめんだ。




