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ラクダ市
サーバックのオアシスで、月に一度開かれるラクダ市。
ラクダ市といっても ラクダを売っているわけではない。
ラクダたちが 契約者を求めて集まる時と場所をラクダ市と呼ぶ。
サーバックのラクダの成人年齢は6歳だ。
だいたい6歳になれば、砂漠を旅するキャラバンに入ることもできるし
子供を作ることもできる。
ラクダの子供たちは、6歳になると、砂漠で暮らす野良ラクダになるか、
契約者を見つけてキャラバンの一員になるかを選ぶことになる。
たいてい新成人ラクダは、ラクダ市に行って、契約者を見つけることを選ぶ。
生涯を砂漠で過ごすよりも、子供の頃と老後、そして子育て期間中は
オアシスで暮らす方が体の負担が少ないからだ。
なので、砂漠で生まれ育った野良ラクダたちも、結婚して子供が欲しくなると
町まで来て、雇用者を見つけようとラクダ市に参加することもある。
このあたりについては、おいおい 詳しく話すこともあろう。