1.出会って1分で異世界転生
よくある転生前に神様と面談します。
ふと気が付くと、一面真っ白の世界が広がっていた。
寒いわけでもなく、心地よかった。
「ここはどこだろう?」
いつの間にか、近くに、長い白い髭に髪、優しそうな白い眼をしたおじいさんがいた。
「おぬしの選択肢は、戦士、商人、農民じゃ」
この人は何を言ってるのだろう?
「あの~」
「おぬしの選択肢は、戦士、商人、農民じゃ」
「そうではなくて」
「おぬしの選択肢は、戦士、商人、農民じゃ」
壊れたロボットのようにこの老人は繰り返す。
痴呆なのか?
もしかして、テンプレだから、説明するのがめんどうで、最初から説明を放棄しているのでは。。。
仕方がない。
「戦士でお願いします」
「第2の人生に幸多からんことを」
少年は消えた。
「ふぅ…… 説明がめんどうじゃったから、最初から選択肢だけを提示したが、うまくいったのじゃ。 実は、勇者、魔王、賢者、魔法使いなど選択肢があったが、わしが思うに困難こそ人を成長させるので、それらの職業を選んでほしくなかったのでな。 戦士、商人、農民は凡人の職である。凡人があらゆる苦難を乗り越えて、達成すること、志半ばで散っていくこと、これこそ人としての美しさがあるのじゃ」
神は、凡人に厳しく、非凡な存在には優しいのであった。
しかし、凡人でも果てしない修行の末に最強になることがあるとは思わなかったようだ。
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