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俺の非日常
鬼が襲ってくる。五人がかりで俺を…
必死に鬼から逃げる。
俺は、電柱の陰に隠れた。
しかし、その電柱の陰に鬼が待ち伏せしていた。
鬼の目と口が細くなる。
方向を変えようとする俺の体に抱きつく。
そして、耳元でささやく。
「逃げられないよ…?」
「うわああああああああああ」
ここで目が覚めた。
さっきのは夢だったんだ。
この時、俺は浪人生。
日々の受験戦争で疲れてたんだろう。
体中が汗でびっしょりだ。
「大丈夫?」
母親が心配してやってきた。
「疲れてるのね。はい、お茶」
「ありがと…」
母親が持ってきたお茶をすする。
母親が部屋から去った後、また、机に戻る。
「どこまでやったっけ…」
テキストを眺める。
これが俺の日常だった。