表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/33

1話 宇宙船のクルー

「まぁたそれ読んでんのか? リラ――って寝てんのかよ!」

「……ん?」

 


 自分の名前に反応して顔の上に乗っていた本を退ける。目の前には赤髪黒眼の男、ルドルフことルドがいた。


「んあー。寝ちゃってたか。――っいて! こ、腰がぁぁ!!」

「イスで寝るからだろ。ソファで寝ろよ。たった三歩じゃねぇか」

「ははっ。気づいたら寝ちゃってるんだもん。しょうがないよね」

 

 横から声が聞こえて顔を向けると金髪碧眼の王子……ではなく、アレクシスことアレクのご尊顔がこちらに笑顔を向けている。


「あれ? アレク? ソルといつ代わった?」

「ほんの十分前だよ。僕が交代した時にはもう気持ちよさそうに寝てたよ?」

「まじかー。ごめん。いつも言ってるけど遠慮なくはたいて起こしても良いんだよ?」

「そうだそうだ。こいつ自分の仕事ほったらかして寝てんだから遠慮はいらねぇ」


 バシバシとルドが私の頭をはたきながら言う。ちょっ、腰に響いてるから、止めていただきたい。

「こらこら。女の子を叩いちゃダメだよ。リラ、ルドと朝ご飯食べてきなよ。夜勤、お疲れさま」

「うん、そうするー。じゃ、あとよろしく、アレク」

「了解」

 本を持って立ち上がり、ルドの後についてコックピットを出る。



 今、私達がいるここは宇宙船「レガンティア」の中。

 今から百年前。まだ暦がアメデア歴だった頃。私達の祖先の惑星(ほし)は巨大隕石によって消滅したらしい。らしいって言うのは実際その目で見ていないから。文献によるとそこらへんが当時の人たちは混乱してるのか、表現が曖昧で要領を得ないのだが、ただ一つ読み取れたことはもう帰る惑星は私達にはないってこと。


 その時からずっと私達は宇宙を彷徨っている。

でも、この百年もの間についに生き残りは、私達四人だけになった。


 私とルドとアレク。そしてソル。

ちなみに四人とも戦闘能力や生活能力は抜群。でないと、やってけないからね。というわけで代わりばんこに四人でレガンティアを回しておるわけです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ