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「君ってさ、不思議な子だよね」
わたしの顔を見ながら、彼が呟きました。
あの廊下での出会いから、早2ヶ月。
最初は、初対面の人間から発せられた、いかにも怪しげな言葉に彼は、戸惑っていました。
「あぁ、じゃあ手伝ってもらおうかな」という言葉を引き出すために、わたしは、あることないことしゃべりました。運命とは非科学的だが興味深く、わたしは前世の記憶保有の謎に迫る研究職につきたい、誰にも話さないから、あなたの運命について、観察させてくれないか、と。
そんなわたしに、彼が根負けするのに、そう時間はかかりませんでした。
次の日に廊下ですれ違ったさい、彼はわたしのことに気がついたようでしたが、わたしはあえて無視をしました。彼には、靴箱に、場所と時間を指定した紙を届けてありましたから。
わたし自信、自分にこのような行動力があることに驚きました。どれだけ、執着しているん、かつてのわたしよ、と愕然としたのも今では懐かしいです。
とにかく、2ヶ月後には、普通の友人のような関係を築き上げました。
そして、今日も、普通の友人である、彼とわたしは誰も来ない空き教室で、彼の運命について語っていました。
「不思議な子って、、、誉めてないですよね」
彼は失笑し、
「何て言うのか、、、他の友達には、『あっ、この話はしてはいけない』と思うことでも、君相手だとするする言えるんだよな。
君にとっては、単なる興味の対象かもしれないけど、俺にとっては、貴重な話し相手だよ。その関係がありがたいんだけどね。
そもそも、自分が、あの『おとぎ話』の生まれ変わりかもしれないなんて話、普通は、信じてもらえないし、頭を疑われて研究所につれていかれるのが関の山だからね。」
そういって、悲しげに目を伏せました。おそらく、いままでそのような目に遭ってきたのでしょう。
そう。わたしの予想は当たっていました。彼は、やはり、あの頃の記憶を微かながら持っていたのです。詳しいことは覚えていないようでしたが、何かを渇望したままその生を終えてしまった人生があること、その何かを手にいれなければならないという沸き起こる思い、これらを幼い頃から抱いているという話でした。
「その欲しいものがあなたの運命ってことですか、、、」




