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Red.  作者: れむ
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プロローグ

 後々がとある作品と割とかぶってしまっているようなのですが、不快であるようなら削除いたしますので遠慮なくお申し付けくださいませm(__)m

辺りはもう暗く、静寂と闇が街を包む。

上空には幾つかの小さな星々がちらりちらりと瞬きはじめ、満月が浮かぶ夜。

自然豊かなここ、藤城の街に二人の少年が降り立った。



「ふーん、ここが人間界。久しぶりに来たけど相変わらずだな、睡蓮(スイレン)

そういった茶髪の少年の髪が、夜風に吹かれる。

「あんまり面倒は起こすなよ」

睡蓮と呼ばれた少年が双子の弟の粋黎(スイレイ)に釘を指すように言う。

「はいはい、やらないってやらないって。」

「うーん…お前の言葉は宛にならない」

「そいつはどーも。じゃあ…行くか!!」

既に何か企んでいそうな粋黎に不安を感じながらも、先頭をきって木の上を飛び移る弟を追いかける。

 木を1、2本ほど移動してすぐに目の前を飛んでいた粋黎が急に止まった。下を見て、だんまりと動かない。

「おい、粋黎。急に止まんなよ!!……ん?」

怒る睡蓮に粋黎が自分の口に右手の人差し指をたてて、左の人差し指でなにも言わずに下を指差す。

ワケがわからないまま粋黎の指差す方向を目を凝らして見てみる。

人間(ひと)だ。

一人で、ケータイの明かりを頼りに何やらがそごそと辺りの草木をかきわけてみたり、地面を見つめながら歩いたりして何かを探しているように見えた。

ようやく意味が理解できて、そっと隣にいる弟の顔を伺う。

口角をあげ、楽しげに人間それを見つめながら彼は一言小さく呟いて、また駆け出した。


「………久しぶりだな、ニンゲン」


「また始まった、粋黎ってば。」

早速嫌な予感をさせる弟の後ろ姿に睡蓮はそう呟いて仕方なくも粋黎の後を追った。



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