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冒険のはじまり



第五話(冒険のはじまり)に続く



「それじゃあ、まず1階層の説明を簡単にするわね」


ちっさいティアナは、俺の耳の穴の中に入り込んで、そこから話しかけてくる。


「この1階層には、九つの塔が立っているわ」


「塔って?」


「まあ、1階層をエリア毎に管理する拠点ってところね」


「ふ~ん」


「そして、塔ごとには管理者がいるの。  天界はここを除くと残り9階層。

 それぞれの階層の神が、この九つの塔を管理しているのよ」


「管理っていったい何をしているの?」


「例えば、森や川や湖をきれいにしたり、そこに棲む動物や魔物とかが増えすぎないようにしたりとか、

 道を整備したりとかね」


それを聞きながら、俺は何だかここも人間の世界と変わらないんだなと思った。



「それで、話しを戻すと九つの塔の管理者を順番に倒していくのが、この1階層の楽しみ方のひとつなのよ」


「えっ、だって管理者は神様なんじゃ」


「それは、だいじょうぶ。 倒された神は自分が居た階層に戻されて、そこでまた復活するから」


「そうなんだ」


「そして倒された神の代わりに、また違う神がその塔に派遣されてくるのよ」


「つまり交代要員ってことか・・・」


「まあ、管理者を倒す前に、魔物を倒してレベルを上げたり、使える魔法の種類を増やしたり、

 威力を強化したりする必要があるけどね」



俺は、だんだんRPGらしくなってきた説明にワクワクし始める。


「ねえねえ、町には宿屋や武器屋なんかあるの?」


「もちろんあるわよ。 食堂や服屋、雑貨屋、あと大き町になると市場とかね」


「よし、それじゃあ、早く町に行こうぜ!」


「そうね、お腹も減って来たし町で美味しいものでも食べましょうか」


そう言って頭の上をクルクル飛び回るちっさなティアナは、食費もかからなくて経済的で羨ましく思った。



さて、こうして俺はティアナと共に冒険者としての第一歩を踏み出したのだった。




第六話(九つの塔)に続く

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