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時の輪を越えて  作者: 伊藤しずく
錯綜ー過去と未来と
1/87

1

始まりの森

「セイラ!!」


目玄、そして反転


夢を見ているようだった。

自分が今いる状況を掴めずに、元の世界に手を伸ばそうとしたが叶わず、急に強い風圧を感じ

目を瞑ったが眩しい光を瞼の裏に感じ目を開いた時、自分が宙に浮いている事に気づく。


落下


乙女の声とは思えない叫び声を上げ宙を搔くが、無情にも重力に沿って体は加速度をつけて落ちていく。

魔力で魔法を操ろうとしたが、何故か発動しない。

自分はこのまま死ぬのかと死を意識した、その直後、幸運にも落下が突然止まった。

と同時に「グエーツ!!!」直後動物の声が上がる。

「いたたたた」

何が起こったのかセイラは顔を声の方へと向ける。

動物、もとい竜(だと思われる)と目が合うが、今度は竜もろとも落下していることに気づく。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「ロイ、聖竜が珍しく海岸沿いを飛んでるわ。あ、こらっ」

私の声を聞いて海岸沿いに顔を向けていたロイは、鼻をひくひく動かした後勢いよく駆けて行った。

そして海岸沿いで何かを見つけたのかこちらを向いて吠えている。

「何を見つけたのかしら。」

一人呑気にロイの元に近づいた私は目を見開く。

「人が倒れているの?!」

慌てて駆けつけるが、昨日は嵐でもなく、船が遭難することはなかったはず。そもそもこの女性は・・・

「なぜこんなに私に似ているの?!」

まるで自分を見ているようでアイラは驚きを隠せない。

髪色が似ているだけでも珍しいのだ。アイラは自分の日光を弾いて輝く銀髪の一房を掴み自分の髪を見つめた。


「お嬢様ー!」遠くから迎えに来たであろう侍女の声が聞こえた。

振り返り手を振りつつ「誰か男の人を連れてきてー! 人が倒れているの!!」と援軍を頼む。

援軍を待つ間、倒れている女性の脈を調べるとしっかりした脈拍を感じひとまず安心する。

倒れている彼女の他には誰もいず、落ちているものもなかった。

その後アイラは援軍を連れてきた侍女とともにその女性を屋敷に運ぶことにした。


「お医者様を呼んで。彼女の事は私がお父様とお母様に説明するわ」

屋敷で執事のジェイに話しかけていたところ、お母様が騒ぎに気付いたのかやってきた。

「アイラ、何事です。誰かケガでもしたのですか?」

「あ、お母様、今お母様のところへ行こうと思っていたところです。海岸沿いで人が倒れていました。屋敷まで運んだのですが、念のためお医者様に診ていただこうと。」

「海岸沿い? 珍しいわね。 昨日今日は嵐でもなかったわよね。 行き倒れ?」

「行き倒れには見えません。上質の衣服を着ていましたので、私どもと同じ貴族ではないかと。ただ不思議なのは、その女性が私にそっくりなのです。まるで自分を見ているようです。」

アイラがそう答えたとたん、お母様の顔色が変わった。

「その女性はどこに?」

執事のジェイが医者の手配を終えて戻ってきたところで、「奥様、2階の客室に運びました」と答える。

「ジェイ、案内しなさい。 すぐに確認します。」

その後、リンド侯爵家は上を下への大騒ぎとなる。





読んでくださってありがとうございます!


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