⭕ 連続探偵殺害事件 4
──*──*──*── 3階・LDK
セロフィート
「 ──成る程、マオは祇園条秀探偵事務所へ行き、【 連続探偵殺害事件 】の捜査に加わり解決に導きたい──という事です? 」
マオ
「 オレが犯人を捕まえたいんだ!! 」
セロフィート
「 駄目です。
マオが犯人と対峙しても手加減が出来ないでしょう?
下手をしたら殺してしまいます 」
マオ
「 だけど──、このまま知らん顔してたら、また別の探偵が犠牲になるよ!! 」
セロフィート
「 探偵達が独自に捜査をして動いているのです。
放っておきなさい 」
マオ
「 …………セロが──、セロが、そんなんだから!!
オレは警察署へ行ったんだよ!!
黙って行かないとセロは1000%反対するだろ!! 」
セロフィート
「 当然です。
マオ、この日本という島国は大陸とは違います。
刀や剣を振り回せば、銃刀法違反とやらで捕まります。
何処で誰に写真や動画を撮られているか分かりません。
派手に魔法を使えば大騒ぎになります 」
マオ
「 …………分かってるよ…。
だけど、犯人が武器を振り回したって、オレなら素手で捕まえられるじゃんか!
銃弾が飛んで来て、当たってもオレなら死なない! 」
セロフィート
「 それが罷り通るのは大陸だけです。
島国では直ぐ問題となり、話題になってしまいます 」
マオ
「 そんな……。
じゃあ、何も出来ないのかよ… 」
セロフィート
「 諦めてください 」
マオ
「 此処が島国じゃなくて大陸だったら良かったのに… 」
セロフィート
「 たかが御客に感情移入し過ぎです 」
マオ
「 祇園条さんが殺されてから動いても遅いんだよ!!
手遅れなんて、事件が起きないと動けない警察と同じじゃんか!
それじゃあ、意味ないんだよ!!
殺されてから動いてたら駄目なんだ!!
セロなら秒で殺人犯を拉致する事も出来るじゃんか!!
してよ、オレの為に!! 」
セロフィート
「 マオ、ワタシは人間助けはしません。
何度も言わせないでください 」
マオ
「 セロっ!!
頼むよ……探偵を狙って殺害しまくってる犯人を……捕まえてよ… 」
セロフィート
「 ワタシは何もしません。
事件を起こすなら兎も角、人間助けをする等……頭痛がします 」
マオ
「 頭痛なんて今迄した事ないだろがっ!! 」
セロフィート
「 マオは当分、外出禁止です。
3階と2階だけ自由に動いても良いです。
壁の絵も使用不可にします 」
マオ
「 そんなぁ……セロ!
じゃあ、オレは何処で寝たら良いんだよ!
睡眠は大事なんだろ? 」
セロフィート
「 2階の仮眠室を使えば良いです 」
マオ
「 誕生前夜祭なのに外出禁止なんて……あんまりだよ! 」
セロフィート
「 暫く頭を冷やしてください。
祇園条さんの事は忘れて、ワタシの事だけを考えてください。
良いですね? 」
そう言ってセロはオレを残して階段を降りて行った。
セロの姿が見えなくなったのを確認したオレは、階段を上がって屋上へ向かった。
ドアのノブを掴んで回してみるけど、ドアは一向に開く気配が無い。
押しても引いても左右に動かしてもピクリ…ともしない。
マオ
「 駄目じゃん。
完全に塞がれてる。
屋上も外に入るから行けないようにされたんだ。
セロの奴めぇ~~~ 」
オレは屋上へ行けないドアの前で地団駄を踏んだ。
階段を降りてLDKへ戻ったら、壁に描かれているドアの絵を手で触ってみた。
マオ
「 …………通り抜けれなくなってるじゃん。
セロ……本気なんだな… 」
7つあるドアの内、オレが使えるドアは温泉に繋がるドアだけになっていた。
入浴は許してくれるんだな…。
オレは冷蔵庫からコンビニスイーツを出すと、ソファーに腰を下ろして座った。
セロが消してくれたのかな?
リモコンのボタンを押して、TVの電源を付けた。
外出禁止を言い渡されたオレに出来る事なんか、何もない。
オレはコンビニスイーツを食べながら色んなTV番組を見て楽しむ事にした。
中身が無くならない魔法のティーポットがあって、マジで良かった。
──*──*──*── 夕食時
セロは店内を 〈 器人形 〉に任せて、台所で夕食の料理を作ってくれている。
メインの誕生祭は当然、御馳走が食べれる筈だから夕食の料理には期待しているけど、誕生前夜祭も御馳走を食べれるみたいだ。
セロは何を作ってくれるんだろう??
──って、セロにだけ作らせてたら駄目だろ、オレ!!
此処でセロを手伝ってポイントを稼がないと!!
セロの御機嫌を良くして、外出禁止を解いてもらわないとだぞ!!
マオ
「 ──セロ、1人じゃ大変だよな?
オレも手伝うよ!
何したら良いかな? 」
セロフィート
「 必要ないです。
マオはTV番組でも見ながら待っていてください 」
マオ
「 えぇっ!?
だけどさ、2人で楽しむ誕生前夜祭なんだし、オレも手伝いたいよ 」
セロフィート
「 マオ、偶にはワタシに任せてください 」
マオ
「 だけど…… 」
セロフィート
「 マオはワタシの手料理を食べたくないです? 」
マオ
「 た…食べたいです!! 」
セロフィート
「 マオのする事は御馳走が出来る迄、待っている事です。
犬でも出来る “ 待て ” をマオが “ 出来ない ” なんて言いませんよね? 」
マオ
「 …………分かったよ。
御馳走が出来る迄、大人しく待ってるよ! 」
セロに此処まで言われたら、待ってるしかないじゃないか。
オレは面白そうなTV番組を見ながら、御馳走が出来るのを待つ事にした。
セロには逆らえないからな!
セロフィート
「 ──マオ、出来ました。
一緒に食べましょう 」
マオ
「 うん!
──うわぁ!
御馳走の山じゃないか!
今日は未だ誕生前夜祭なのに、誕生祭並の御馳走だな! 」
セロフィート
「 未だケーキもあります。
今夜は沢山食べてください 」
マオ
「 うん! 」
オレはTVの電源を消すと椅子に腰を下ろして座る。
どの料理も見た目が美しく盛り付けられていて食べるのが勿体無い作品に見える。
美味しそうだ。
マオ
「 ──いただきまっす! 」
セロフィート
「 どうぞ 」
セロの手料理を完食した後、デザートのメレンゲパイ,タルトケーキ,チーズケーキを食べた。
何れも美味しくて頬っぺが落ちそうだった♥️
マオ
「 御馳走様!
セロの料理は最高に美味しいよ!
明日の御馳走も期待しちゃうよ! 」
セロフィート
「 マオに喜んでもらえて嬉しいです。
明日のプレゼントは期待していてください 」
マオ
「 プレゼント?
プレゼントまで用意してくれてるのか?
有り難な、セロ。
オレは何も用意してないのに…… 」
セロフィート
「 ワタシへのプレゼントはマオ自身です。
マオがワタシと共に誕生祭を過ごしてくれる事が、ワタシへの何よりのプレゼントです 」
マオ
「 セロ……(////)
そんなにオレの事を……。
オレがプレゼントで良いなんて──、セロは欲が無いんだな(////)」
セロフィート
「 何を言いますか。
ワタシは誰よりも欲張りです。
何せ、この惑星で唯一無二の〈 ゴデッセルロド
マオ
「 そうだったな…。
言われないと忘れちゃうよな 」
セロフィート
「 ふふふ。
明
マオ
「 え゛っ!?
マジかよ…… 」
セロフィート
「 ワタシは吟遊大詩人の衣装を着ます。
誕生祭
マオ
「 それってハロウィンもだったよな?
この島国の国民って仮装が好きなのかな? 」
セロフィート
「 楽しいイベントが好きなのでしょうね。
ある程度、平和な国ですし 」
マオ
「 犯罪が多い場所もあるけどな~~ 」
何
TVのリモコンを持って電源を入れると、誕生前夜祭
楽しそうに盛り上がってるなぁ。
今日
オレは明日




