✒ 探偵が本屋に来たよ! 2
探偵の祇園条さんの相手は、手の空いている〈 器人形 〉がしていて、書籍の取り寄せを受けているみたいだ。
セロカ君のトートバッグを持っている──って事は、祇園条さんもセロカ君ファンって事かな?
セロフィート
「 マオ、夕食にしましょう 」
マオ
「 もう、そんな時間なんだ?
今夜は何にしよっか? 」
セロフィート
「 今夜は海鮮巻きにしましょう 」
マオ
「 海鮮巻きかぁ。
良いな! 」
セロフィート
「 祇園条さんも誘います。
3人で外食しましょう 」
マオ
「 えっ?
祇園条さんも??
何で探偵と一緒に── 」
セロフィート
「 偶には良いでしょう? 」
笑顔で言ったセロは、本当に祇園条さんに声を掛けて誘っている。
マジかよ……。
オレはセロと2人きりで夕食を楽しみたいのにぃ!!
何で他人を誘うんだよ……。
セロ──、何を考えてるんだよ…。
セロフィート
「 ──マオ、裏口から行きますよ 」
マオ
「 お、おぅ… 」
どうやら祇園条さんは普通に本屋の出入り口から出るみたいだ。
オレはセロと一緒に会計レジの後ろから裏口へ向かった。
──*──*──*── 商店街
裏口から本屋を出て、祇園条さんと合流したら、セロの案内で寿司屋へ向かう事になった。
商店街にある寿司屋で【 セロカ君の本屋 】の加盟店だ。
寿司屋とコラボしたグッズは【 セロカ君の本屋 】でPと交換する事が出来るようになっている。
セロフィート
「 此処です。
さっ──、入りましょう 」
寿司屋に到着したセロ,オレ,祇園条さんは、寿司屋の店内へ入った。
──*──*──*── 寿司屋
寿司屋では気前の良い大将が、セロの為に客席を用意してくれていた。
準備が良いなぁ。
オレ達が客席に座ると店員が海鮮巻きの具材を運んで来てくれた。
前以て切られている新鮮な魚介類がテーブルの上に並ぶ。
正方形の海苔の上に酢飯を広げて、大葉をのせたら、すりおろした生姜を付けて、海鮮ものせた後に海苔を巻いて、出来上がり!
幾つも作って沢山食べた。
以外にも祇園条さんとの話は盛り上がった。
現役の探偵と話す機会なんて、そうそうないし。
探偵視点から見る警察の裏事情とかも聞けて意外と楽しかった。
他の探偵とも協力して事件を何件も解決させた事もあるみたいだ。
祇園条さんって、実は凄い探偵みたいだ。
人は見掛けに寄らないんだなぁ~~。
色んな探偵とも知り合いみたいで、時々会って情報交換とかしてるみたいだ。
どんな情報交換をし合ってるんだろうな??
祇園条さんは仲の良い探偵仲間にも【 セロカ君の本屋 】を紹介してくれてるみたいで、探偵仲間も依頼の無い日は私服で書籍を買いに来てるらしい。
探偵本人から「 探偵だよ~ 」って言われないと分からないもんなんだな。
祇園条さんもセロと話せて楽しそうだ。
セロも祇園条さんと話せて楽しそうだし……。
むぅ~~~~、セロはオレのセロなのにぃ~~~~!!
セロがオレ以外と楽しそうに話してるのが気に食わない。
オレ……心が狭いのかな??
夕食はオレも楽しかったけど……。
実に複雑な心境だ!!
──*──*──*── 1週間後
──*──*──*── 1階・本屋
マオ
「 ──セロ!
商店街の近くにマックンナルドが出来るって本当?! 」
セロフィート
「 情報が早いですね。
出来ますよ 」
マオ
「 マジかよ!
マックンナルドのマスコットキャラクターのマックンとコラボ出来たら良いのにな! 」
セロフィート
「 その話なら既に決定してます。
マックンナルドは【 セロカ君の本屋 】の加盟店として開店します。
開店記念として、セロカ君とマックンのコラボセットを子供向,大人向けに出すそうです。
開店1週間限定で非売品グッズをコラボセットに付けるそうです 」
マオ
「 そうなのか?
何時の間に…… 」
セロフィート
「 Pでマックバーガーは買えませんけど、現金で支払えばPが貯まります。
貯まったPは【 セロカ君の本屋 】で使えます。
セロカ君グッズに交換する為に必要なPも貯め易くなるでしょうね 」
マオ
「 そうだな… 」
セロフィート
「 実は開店1週間前には、加盟店仲間の皆さんも御家族でマックンナルドに招待されてます。
当然、ワタシもです。
マオも行くでしょう? 」
マオ
「 ──行きたい!!
当然、行くよ!」
セロフィート
「 そう思って、3名で予約しときました 」
マオ
「 3名で?
セロとオレの2名じゃないのかよ? 」
セロフィート
「 探偵の祇園条さんも誘いました。
3名で行きましょう 」
マオ
「 マジかよ…… 」
1週間前も祇園条さんを寿司屋へ誘って海鮮巻きを食べたってのに、今回はマックンナルドにも誘ったのかよ…。
セロは祇園条さんの事が個人的に気に入っちゃったのかな??
オレが居るってのにぃ~~!!
セロフィート
「 マオ、どうしました? 」
マオ
「 別に!
早くマックンナルドに食べに行きたいって思ってるだけだよ!! 」
セロフィート
「 ふふふ。
祇園条さんは熱狂的なセロカ君ファンです。
TVに出たり、新聞,雑誌に写真が掲載されたりします。
その時にセロカ君のワンポイントの入ったネクタイやハンカチ等が写ったら少なからず話題になるでしょう?
仲良くして損はないです 」
マオ
「 なんだ…下心が有って親しくしてるのかよ…。
はぁ……良かった!
オレ、セロは祇園条さんを気に入っちゃったのかと思ってたよ…(////)」
セロフィート
「 はぁ?
何故ワタシが祇園条さんを気に入ります?
ワタシにはマオが居るのに 」
マオ
「 だ…だよな?
御免な……一寸だけ寂しくなったんだ…。
祇園条さんと話してるセロが楽しんでるように見えちゃってたから…… 」
セロフィート
「 妬いてくれた…という事です? 」
マオ
「 …………そう、だな(////)
だってさ、オレにはセロしか居ないんだぞ!
セロから “ もう要らない ” って言われたら──って考えたら不安になっちゃって…… 」
セロフィート
「 マオ…(////)
ワタシにもマオだけです。
マオとワタシは両想いなのですから、手離したりしません 」
マオ
「 セロぉ~~(////)」
オレは嬉しくてセロに抱き付いた!
今日は5倍の日じゃないから、御客も居ない。
セロに抱き付いたって、御客から怪しい目で見られたりしないんだもんな❗
◎ 訂正しました。
マックナルド ─→ マックンナルド




