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EO -解放せし機械、その心は人のままに-  作者: 臣樹 卯問
第一幕 逃れられない檻の中から
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1-7 裸の鬼

 -西暦2078年12月9日11時25分-


「団長? 正気……なんだよね? そんな身体でテーザーワイヤーありの模擬戦なんてバカな事……団長死んじゃうよ!?」


 郁朗は今日の訓練メニューの変更を聞いて少しだけ嬉しかったのだが、やって来た片山の風体を見て本気で慌てたのだ。


「何をそんなに慌ててやがる。俺にここまでさせたのは他でもないイクロー、お前だ。そんな訳で、ここまで追い込んでくれた責任を取って貰う事にした」


 土の踏み固められた演習場のど真ん中で、両手を腰に当て仁王立ちになって……柵の向こうに居る郁朗がその場に降りてくるのを待つ片山。

 彼の身体は本来の物とはすっかり違う形になってしまっていた。

 何故ならこの訓練の為に整備班に無理を言って、外部装甲の全てを取り外してしまったのだ。


 EOの装甲は部位によるが二層から三層で成り立っている。

 一番外側に張られている重要機関部位を守る装甲板、そして摩耗の多い関節部カバーはシリコンカーバイド製である。

 それも耐火性透過アルミナでコーティングした素材で作られており、耐熱・耐衝撃の面で安定した剛性を誇っている。

 先の外装甲を衣類に相当するものだと考えれば、その下の二次装甲は皮膚と関節各部と言ったところだろう。

 千豊達が機構のEOのアーキテクトから改良する際、この二次装甲部分を重要箇所とし、外装部とは違う構造材を用いる事に拘ったのだ。

 要請を受けた技術班がシリコンナイトライドを特殊加工し、更に光合成の為の透過処理を施したものである。

 こちらも同様に耐火性透過アルミナでコーティングされており、その剛性を出来得る限り高められている。

 この構造材の分子構造内に設けられた通電経路にてEOとの神経接続が成され、人と同等の触覚を補完する事が出来た事は大きい。

 この装甲材の開発によってEOの動作モーションのそれを、人の感覚に限りなく近いものとする事に成功したのであった。


 皮膚にあたるとは言っても、装甲板には変わり無い。

 EOの馬力を担保にかなりの厚さを確保しており、高い靭性・耐熱・耐電性を持つ。

 この改良型シリコンナイトライド……生体装甲と呼ばれる装甲はEOにとっての命綱になるのだろう。


 そして内部構造の要である生体アクチュエーター内蔵の内骨格、そして皮下組織にあたる一番下の基幹装甲。

 こちらの部位は機構研究室の開発したセラミクスウェハースという材質で構成されている。

 複数の特性のセラミックスを複合し、それらの能力を併せ持たせた新機軸の素材であった。


 今の片山の身体は、セラミクスウェハースの層……基幹装甲が丸見えの状態である。

 郁朗が驚くのも無理は無いのだ。

 構造上、基幹装甲は補助神経の代わりであり、導電性が非常に高く出来ている。

 つまりこの状態で放電系の兵器の使用を含めた訓練をやるという事は……自殺行為であるとしか言い様が無いのだ。

 加減次第では脳髄パッケージから直接脳へと高電流が通電し、それを焼かれれてしまえば死を免れる事は出来無い。

 そんな致命的な弱点を晒している、それが今の片山の状態なのだ。


 そしてEOはその人体にも似た機能保全上、各所に設けられた神経回路に痛覚をある程度残してある部位もある。

 痛みが無ければ本人の認識出来無い内に……知らず知らず故障を抱えてしまうというトラブルがあり得るからだろう。

 だがそれもあくまでも全ての装甲を装着していれば、という話である。

 本来ならば外部からほぼ導電しないはずの基幹装甲が、全て剥き出しの形で通電してしまうという状況。

 神経を野晒しにしている分、尋常でない痛みを感じる事になるだろう。


 そしてこの処置の最大の問題点として挙げられるのは……生体装甲が無いために、本来あるべき循環液が通っていない事である。


 普段ならば生体装甲と基幹装甲の間には循環液が満遍なく循環している。

 片山の状態の不備を語るのであれば、この循環液の役割を説明しなければならない。


 EOの動力は融合炉や化石燃料で動くシステムでは無い。


 機構が開発し実動までこぎつけた、葉緑体駆動システムという名のサイボーグ用体液循環システム。

 葉緑体を主成分とした体液を透過性の高い二層の装甲の隙間で循環をさせる事により、高効率な光合成を行う。

 陽反応で得られた電子を全て強制的に電子受容体へ送り込み、そこで発生した電流を余す所無く蓄電する。

 その電力を使う事でアクチュエーターや関節駆動モーターを動作させ、過酷な地表環境でも労働力として作業を行う事が出来るという代物だ。

 何せ地表では太陽光だけは不自由する事なく手に入れられるのである。

 さらに光合成発電と同時に発生させた酸素の内、自らの維持に必要とする以外の余剰分を外界へ供給。

 そうする事で、地表の酸素の基礎生産を補う事まで可能なのだ。


 機構の悲願が叶うかも知れないと吹聴した一部の幹部が、強力にプロジェクトを後押しをさせて完成したそうだ。

 プロジェクトを推進したその幹部達は軍部と協調し手を結ぶ事となる。

 そして世界に散っている地下都市だけではなく、取り戻した地上の覇権までをも握ろうとしているらしい。


 それを危惧した一人の機構幹部がこちらの組織に協力を申し出てくれたのだ。

 そのおかげで葉緑素駆動システムを含めたEOのアーキテクトが千豊達の組織に流れてくる事になったのである。


 その幹部は残念ながら……既にこの世の人では無い。

 情報が漏洩した事については気付かれていないと思われる。

だが度重なる組織への批判が祟り、先述の強硬派幹部達により心筋梗塞での急死という名目の粛清をされたのである。


 血の流れと共に千豊達の元へ流れ着いたこのシステム……それを組織の技術班員達が大幅な改良に成功。

 人の遺伝子と従来の葉緑体で構成された循環体液を合成、従来型には無いギミックをいくつか追加した。

 その結果、従来型の葉緑素駆動システムよりも破格に性能を上げた……クロロDNA駆動システムと呼ぶ技術に昇華させたのだ。

 それが改良された郁朗達新型EOの動力源なのである。


 つまりそのシステムを積んで動作している以上、今の片山は本来の戦闘駆動に必要な体外循環による光合成ができない状態という事だ。

 頼みの綱は腰にマウントしてある強制駆動燃料による暗反応のみの発電。

 それの意味する所は、普段の訓練時の出力のほとんどを出せていないという……ある意味郁朗を舐めてかかった状態だという事だ。


「さぁ、訓練始めるぞ。放電を使って俺を無力化できればイクロー、お前の勝ちだ。制御訓練は終了、訓練を通常メニューに戻してやる。それが出来なきゃ全部のメニューを制御訓練にしてやる。大した事じゃないだろ? 簡単な事だからな、やってみせろ」


「……なんでさ?」


「は?」


「なんでそんな事するんだよ。たかだか僕の制御訓練をするのに……何で団長が命懸けでやんなきゃいけないのさ? おかしいよ! ねぇ、こんな事やめようよ!」


「……お前の反抗期に釣られて俺までおかしくなったんだ、と言いたい所なんだがな。イクロー……お前を説得する時にも言ったはずだな? 時間がねぇ。この程度の所でちんたらやってられたら……これから先、勝てるもんも勝てねぇんだよ」


 狼狽える郁朗を尻目に、不動の姿勢を続けながら片山は静かにそう言った。


「それにな……俺はお前の教導官だ。巻き込んだ責任もある。お前がその身体を使える様にゴリゴリと鍛えるのが筋ってもんだろ?」


「だからって……」


「ゴチャゴチャ煩い。まともに力を出せん俺を無力化する事も出来んか? ピーピー言わずにやりゃあいいんだよ」


「……」


「やる気がないならこっちから行くからな? 呆けていたら手足の関節全部持っていかれると思っとけ……行くぞッ!」


 片山は有無を言わさず郁朗に襲いかかった。

 普段よりももっさりとした彼の挙動に郁朗はため息をつく。

 これは彼が倒れるまで終わらないだろうと思い、仕方無しに手早く簡単な方法で無力化しようとしたのだ。


 普段の格闘訓練ならほぼ負けで終了なのだが、今は違う。


 本来の出力の半分も出ていない片山など、スペック的に自身の相手になる訳が無い。

 しかも無力化してしまえばいいと言うのだから、格闘で押さえ込んでから……最後にはワイヤーで簀巻きにして動けなくしてやろう。

 後で説教の一つでも受ければいいさ。


 郁朗はその様に思案して、やれやれと言った感じで片山へと構えを向けた。


 一分後……郁朗は自身の選択を激しく後悔する事になる。

 冷静に考えれば判る事なのだが、元々のスペックの時点でパワーもスピードも郁朗の方が上なのだ。

 それでも勝率が調子がいい時でも三割しかない、という事の本当の意味を知る事となる。


「行くよ、団長! ハッ!」


 片山の動きを止めようと、郁朗は何も考えずに片山の肩を抑えようと両腕を伸ばした。

 だが繰り出した右腕はあっさりと彼に掴まれ、力任せに前進していたベクトルを流す様に別方向に変えられてしまった。


「甘い甘いっと」


「なっ!?」


 憐れ……郁朗の身体は宙に舞い、背中からしたたかに地面に打ちつけられる。

 背部に痛覚は通っていないので痛みは感じていない。

 だがその事がさらに次の隙を生む。


「畜生っ!」


 痛みが無い事で投げられた事など気にもせず、片山に握られた手首を振りほどこうとしたのは下策だった。

 その抵抗する力すら彼に利用されたしまったのだ。

 仰向けに寝ていたはずの郁朗の身体は、自身の力を利用されてうつ伏せに返される。

 彼の右腕を片山は手放す事無く、関節として曲がらない方向へと捻じりあげた。


 キュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!


 郁朗の肩部と肘の駆動モーターが大きく唸る。

 それだけの音を上げた甲斐も無く、片山を振り払う事は叶わなかった。

 郁朗の肉体を潰しにかかっている彼の本気を相手にするには、たとえ規格外の力で持っていたとしても無力なのだと言わざるをえない。

 片山は郁朗の上腕に足を乗せ、梃子の原理で彼の右肘を破壊しにかかった。


「おらァ! 一本目だ!」


「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」


 数秒間のモーターの抵抗虚しく、彼の気迫の込もった声と共に郁朗の右肘関節は悲鳴を上げた。

 負荷の限界を越えた右肘は、神経回路に激痛を走らせると同時に人型の腕としての機能を放棄したのだ。


(くぅ……なんだよ! ここまでやる事無いじゃないか!)


 痛覚の残っている関節部への攻撃は……その身体へのダメージだけで無く、郁朗の精神へのダメージとしても積まれていくのだ。

 手を離された事で自由になった郁朗は、這々の体で彼から距離を取る。

 片山はそれ以上の追撃を与える事に固執せず、郁朗の好きにさせていた。

 右腕部の痛覚を切って幾らか精神の安定を図る事が出来た彼は、四つん這いのままにようやく顔を上げて片山を見る。

 彼は何を言う訳でも無く、ジッと構えも取らずに郁朗を見下ろしていた。


「テーザーワイヤー使えって俺は言ったな? 『あー、団長は本調子じゃないから気楽に関節技ででも抑えこむかー』って甘ぇよ」


「クッ……」


「お前とは格闘の経験値が圧倒的に違うんだ。普段の訓練でそんくらいは判れよな。さて、次はどこをくれるんだ? 足でも貰ってやろうか?」


 郁朗を挑発する様に手招きする。

 普段の彼ならそんな見え見えの挑発に釣られる事は無いのだが、焦燥感に襲われている今の郁朗にまともな判断が出来る訳が無い。


(馬鹿にしてッ!)


 片山に乗せられるがままに、その懐へ向かう意思を見せた。


 すでに右肘から下の痛覚は遮断しているので痛みは無い。

 だがこの体になって初めて感じた暴力による痛みが、郁朗から冷静さを奪い取っていたのだ。


「ハッ!」


 郁朗は無言で身体を起こすと、低い姿勢のまま前進する。

 そして片山の足を払う為に彼の足元へ蹴りを出した。

 彼があっさりと片足を上げた事でその蹴りは空を切る。


 だが、それは郁朗も織り込み済みであった。

 片足が浮いた事で先程よりも不安定になっている残った軸足を狙いタックル。

 とにかく地面に転がして彼の動きを奪おうとした底の浅い攻撃であると言える。

 左肩で抱え込む予定だった片山の軸足は既に目の前に無く、彼は宙を舞っていた。


「うォラッ!」


「グッ!」


 片山はそのまま前方に一回転。

 勢いをつけた彼の右足は自身の全体重を乗せ、郁朗に伸し掛かるようにそのまま背中へと足から落ちる。

 プロレスで言うギロチンドロップの様なものだ。

 回転による加速と機体重量が乗った一撃。

 片山は余力を持ちながら、郁朗を背中から腹ばいに抑えつける事に成功する。


(素人に本気を出してッ!)


 心の中で片山に罵声を吐くが、状況が変わる訳でも無い。

 転がされてしまった以上、そこからは先程同様の結末が待っている。

 片山教官演ずる関節粉砕ショーが開幕されるのであった。

 伸し掛かった直後に郁朗を踏みつけその動作を抑えこむ。

 そして彼の左足に手をかけると、肘の時とは違う横向きのベクトルをかけると、膝を普段の定位置から直角になる様に捻った。


「よっ、こいっ、せっ!!」


 ブヂンッ!


「――――――――――――――――――――ッ!」


 声にならない郁朗の悲鳴と生体アクチュエーターの千切れる音が響いた。

 駆動モーターごとその向きを変えられた左膝と脛部は、右肘の時と同じくその役目を放棄。

 ぶらぶらと太ももの下にぶら下がるだけになってしまった。

 またしても痛みに襲われた郁朗は、破損部に手を添えて地面をのたうち回る。

 既にその装甲は土に塗れていた。


「おいおいどうしたどうした。そんなに気前よく足一本寄越していいのか? これでもう逃げられねぇぞ? どうする? 残りも潰すか?」


 本気を出した片山と自分にはこれ程までに隔絶した差があるのかと、郁朗は絶望する。

 今までの模擬戦では三本に一本は取れていた。

 にもかかわらず、本来の性能も満足に出せない彼に……ここまでいい様に蹂躙されたのだ。


「さっさとワイヤー使わねぇからこういう事になるんだ。やるべき時に迷うな、バカタレ」


 動こうとしない郁朗に罵声を浴びせ、さらなる挑発を送る。


(団長の言う通りにするのは癪だけど……くそッ……)


 郁朗は左腕をチラリと見た。


 左腕の前腕部にあるマウントラッチに装備されたテーザーワイヤーポッド。

 対人・対オートン用の電撃兵器であり、現在郁朗達EOが運用できる唯一の武装なのだ。

 直径五mmの導電性ワイヤーを撃ち出して放電する兵装である。

 EO本体からマウント部へ流し込まれる生体電流をコンデンサに蓄電、それの電力を用いて最大電圧二十万V、最大電流5Aでの攻撃が可能になる。

 電圧はともかくとして、10mAの電流でも人体への行動無効化には十分であり、1Aでも流そうものなら即死する程のものなのだ。

 この事からも、このテーザーワイヤーの危険度を察する事が出来る。


 郁朗はそれを牽制で一本撃ち出した。

 だが当然の様に片山はその場から動きもせずヒラリとそれをかわして見せる。


「遊んでんじゃねぇよ。もっと頭を使え」


 更に続け様に射角をずらして二本撃ち出す。

 片山はまたしてもその場から動かず、一本目は躱し、二本目のワイヤーはガッチリと手で握って受け止めた。

 彼が力任せに引っ張ると、郁朗の左腕が少し引かれ、ワイヤーはブツリと切れた。


「ワイヤーの強度も考えないで何無造作に撃ってんだ。馬鹿力のEO相手に正面から堂々とやってんじゃねぇよ」


 伸びきったワイヤーを回収用のモーターの固定部から切り離す。

 一本の強度がアテにできない以上、射出済みの物は邪魔でしか無い。


(じゃあこれはッ!)


 一本でダメならばと左腕を捻りながら、微小な時間差で三本撃ち出す。

 腕を捻った運動はワイヤーの基部を通して、先端の角柱型のヘッドへ伝達される。

 すると三本のワイヤーも捻じれ、それが撚り合わされた形の少し太いワイヤーになって片山へと飛来した。

 片山は『おっ!』と声を上げたものの、大きくなったヘッド部分を腕で強引に殴り、弾き飛ばす事でそれを回避した。

 もうその場から頑として動く気は無いらしい。


「……面白い事するじゃねぇか。そんな事が出来るんなら最初からやれってんだ……だがよ、当たらない事には意味がねぇぞ?」


「クソッ!」


 全く通用しない事に半ば捨て鉢になった郁朗は四本を同じ要領で撚り合わせる。

 更に今度は腕を一度引いて戻すという動きを加えた。

 その縦の動作はワイヤーへと波となって伝わる。

 先程と同じ様に殴り弾いて止めようとした片山の腕の上を、ワイヤーヘッドは浮き上がって掻い潜り、そのまま肩へと直撃する。


「おー、当てたか。アスリートの集中力ってのは面白いもんだな……さて、それで残弾あと五だな。それを使い切っちまう前に俺を無力化してみせろ」


 基部のポッドには十五本のワイヤーが搭載されており、その有効射程は十五メートル。

 残り五本をどう使うか……郁朗は焦れる思考の中で懸命に思案する。


 片腕しか使えない以上、切り離して廃棄したワイヤーを使う事も厳しいだろう。

 そして片足も潰されている事から、片山との距離を詰める事も不可能である。

 勝ち筋があるとするのならば……何らかの形で彼へと放電する事しか残されていない。


(団長が死んじゃう様な電流は流せない……でも直接じゃなければ……そうだッ!)


 必死に思考を重ねる郁朗の脳裏にある人物が言っていた言葉が思い浮かぶ。


(千豊さんが言ってた……このワイヤーの材質は……使えるかもしれないッ!)


 ある閃きで開き直った郁朗は、カメラアイをギラリと輝かせ片山に宣言する。


「団長、なんとか負けないで済みそうだよ……上手く出来るかどうかは……判らないけどさ」


 先程とは少し違う郁朗から滲み出てくる不敵な態度に、片山の感情はほんの少しだけ笑みを浮かべるのだった。

お読み頂きありがとうございました。

引き続きご愛顧頂けると嬉しく思います。

それではまた次回お会いしましょう。


2016.04.29 改稿版に差し替え

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