1.最悪のスタートダッシュ
初投稿です、よろしくお願いいたします。
ゲームを起動すると、声が聞こえた。
『ようこそカオスタワーへ』
『此処は全てが存在する世界』
『非現実が現実となる世界』
『最高に自由な世界をお楽しみ下さい』
恐ろしく感情の無い女性的な機械音声が聞こえて、周囲の景色が一変する。今行っているのは、VRMMOゲーム「カオスタワー」への2ヶ月遅れての初ログイン。時間加速技術を採用した、最近話題のゲームだ。友人に誘われたのでやってみた。
超スピードのアハ体験みたいな感じで、チュートリアル空間から広場のような場所が視界に広がった。よし、とりあえず探索を……あ?なんでいきなり真っ暗に
『死亡』
『プレイヤーキル』
『ジャスティス』
……はい?
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話は昨日に遡る。部屋でレポートを書いていたら、大学の友人からメッセージが来た。今深夜2時なんだが?まあ明日土曜日だからいいんだけどさ。
サッケン:なーハヤ、カオスタワーやらねー?
ハヤ:カオスタワー?
サッケン:ちょっと前に出たばっかのVRMMOでさ、時間加速使ってんだとよ
サッケン:俺も先週からやってる
ハヤ:へー
ハヤ:分かった、明日買ってくるわ
ハヤ:ゲーム内で合流とかできるん?
サッケン:運次第
ハヤ:なんじゃそら
サッケン:開始位置がランダムでな…まあ教えてくれりゃこっちから行くわ
ハヤ:オッケー、んじゃ明日買いに行くから今日は寝るわ
サッケン:オヤスミー
そして今日の朝イチでゲームを買い、チュートリアルを始めた。最初に目に飛び込んできたのは、クソ広い無機質で真っ白な空間だった。
『ジャンプして下さい』
いきなり頭ん中で声がする。操作説明って事かな?無視したらどうなるんだろう。
『ジャンプして下さい』
……
『ジャンプして下さい』
……
『ジャンプして
分かった分かった、ほらこれでいいんだろ。言われた通りにその場で軽く跳ねてみる。今度はずっと跳ね続けてやろうかな。いややめとこう、絶対話が進まないし。
『走って下さい』
全力疾走してみる。不思議な事に10分くらい続けてみても、疲労困憊どころか息切れすらしなかった。VR空間だからな、スタミナ的なものがないんだろう。
『ダミードール生成』
『攻撃して下さい』
早く終わんねえかなこれ。この場所の特徴がマジで「白い」以外無いから、楽しむ余地が皆無なんだよ。
とりあえず手元に現れた剣で、目の前の白いマネキンを適当にペシペシしてみる。
『攻撃して下さい』
攻撃判定厳しいなオイ。一応刃でキッチリ斬りつけたんだけどな。体の動かし方とか分かんないんだけど、これでいけるかな?
いけたわ。なんならアニメで見たような動きをフワッとイメージしたらそれっぽく体が勝手に動いたわ。すげえ。
『名前を登録して下さい』
「ハヤ」
『登録完了』
『アバターを作製して下さい』
「俺」が目の前に出てきた。しかもゼロ距離で。クソビビったわ、せめてエフェクトかSEとか付けて下さい、ほぼジャンプスケアと変わらんぞこれ。リアルの心臓大丈夫?
仮想の心臓をバクバクさせながら「俺」の周りに現れたスライダーをいじる。…多すぎて上手くいかない。ランダム生成とかないんか?ないんか。そっか。
まあ髪と目の色変えりゃええやろ。結果、両方共「RGB255・0・0」みたいな色になったが、これでリアルとは離れたはずだ。最悪仮面とか被れば大丈夫だろ。パッケージにそんなのが写ってたし。
『チュートリアル終了』
『下位ロール付与』
『下位装備ボックス贈呈』
『50000z贈呈』
『開始位置を選択して下さい』
カオスシティ区画中央広場◀
ビギナーズハウス
一気に何かが進みまくっている。えーと、初心者セット?を貰いました、開始位置を選べ、ね。探索から始めたいし、この中央広場にしようか。
あれ?そういやアイツ確か開始位置はランダムって…
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〜現在〜
…そして今に至る。どうしてこうなった。
毎週日曜日を目安に更新します。




