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何もない僕。

僕はつくづく思う。なんでこんなにも自分には特別なものがないのだろうかと。

どんな人にも必ず一つは何か誇れるものがあったりする。例えばゲームで負けなしだったり、走るのが速かったり、頭だけはよかったり。そんな風に人間というのは何か一つ秀でているものが存在するはずだ。

僕はそのせいで友達がずっとできなかった。

それどころかいつもほかの生徒たちに馬鹿にされ生き続けてきた。

「おい凡人、おまえ授業中まじめなくせになんでいつも平均点なんだよ。俺なんて全く聞いてないけどいつも学年でトップ3には入ってるぜ。」

こいつは山本秀太。頭だけは非常によく、IQは130あるらしい。こいつが僕へのいじめのリーダー的な存在だった。

「おいやめとけって。こいつもなそんな風に言われたら泣いちゃうだろ。まあでも確かにこいつおかしい全部平均的だよな、何をしても普通。顔も普通、運動神経も普通、頭もそこまでよくない。そんな奴居るほうが珍しいだろ。」

こいつはずっと山本と仲のいい神木流星こいつは運動神経が非常によく、全国経験者でもある。

「まあいいやもう行こうぜ、こいつにかまってる時間が無駄すぎる。」

(じゃあ僕に話しかけ来るんじゃねえよ。)

「まあ確かに、さよなら凡人君。」

「うるせえ。わかってんだよ自分が凡人だって、でも僕なりに精いっぱい一生懸命頑張ってるんだよ。」

僕はだれに聞こえない声で言った。

そんな風に文句をたれながら僕は今日も学校の昼休みを一人で過ごしている。

すると一人の男子生徒が真っ青になりながら走ってきた。

「おい、お前ら校庭にでっかいブラックホールみたいなのが急に出てきてなんかやばそうなやつらがこっちを見ているぞ。」

クラス全体がとっさに校庭のほうに目をやったするとそこには全身黒の見たこともないがじょうな装備で十数人杖を持っている魔法使いらしき人と剣を持っている兵士らしき人がいた。

そのうちの一人がゆっくりと校舎のほうに近づいてくる。

「スゲー。マジでファンタジー世界じゃん。」

「えーなんかちょっと怖くない。」

あるものは興奮しており、あるものは怖がっていた。

かのいう僕はというと

「え、ちょっと怖いけどなんか異世界系アニメみたいでちょっといいかも。」

どっちにもよらない中間地点にいる平凡な奴だった。

するとさ校舎に近づいてきた兵士がぴたりと足を止め、僕らのいる教室を指さしパチンと一回指を鳴らした。その瞬間教室にいた生徒全員がブラックホールのようなところに飲み込まれていった。



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