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ハイファンタジー 守護の民

 私が生まれた村は、魔物の侵略を受ける場所だった。他の村の事は知らないから比較は出来ないけど、不幸だと思う。

 村の周りは木で作った4メートルほどもある柵で囲まれているが、木で出来ているので燃やされたら終わりだ。だから、昼夜を問わず村人が巡回している。

 魔物は突然生まれる。それも、生まれながらにいきなり凶暴で人を襲う。なぜそうなのかは分かっていないけど、どこにでも突然現れるのだ。そう、柵のある村の中にも。


「どりゃあぁぁ!」


 10歳くらいの少年が、木で出来た槍をゴブリンへと突き刺す。体を槍に貫通されたゴブリンは、黒い塊となったあと、崩れて消える。


「気をつけろ! まだいるぞ!」

「分かってる!」


 私は、隠れていたゴブリンを見つけ出し、後ろ向きになると馬の様に思い切り蹴りをだす。


「うまく出来たッ!」


 私は必死に練習した蹴りがうまくいき、歓喜した。そのまま倒れたゴブリンの心臓に短いナイフを突き刺して黒い塊へと変える。


「これで全部か?」

「そうみたい。みんな、怪我は無い?」

「うん、大丈夫」


 ここで魔物に対峙していたのは、私を含めて5人。全員が10歳以下で、そういう私は5歳だ。守護の民は3歳から訓練を始める。5歳にもなれば武器を与えられ、立派な戦力としてカウントされる。村人は全員戦士だ。そうでないと、突然現れる魔物に殺されるだけだ。


「今日はゴブリンだけだったけど、もっと強いやつが現れたら俺たちだけじゃ危険だな・・・」

「うん・・・。けど、大人たちもいっぱいいっぱいだから、私たちが何とかしないといけない時もあると思う。もっと訓練しないといけないね」

「はぁ、俺はいつになったら楽して暮らせるんだよ」

「それは分かんないよ。魔物が現れる原因を調べないとね」


 大人たちは定期的に柵の外に出て魔物が現れる原因を調査しに行っている。そして、大抵怪我をして帰ってくる。帰ってくるならいいけど、当然帰ってこない大人も居る。そういう私にも両親は居ない。外に出たっきり、帰ってこないのだ。幸いと言うべきか、一緒に同行した大人が言うには、魔物を引き付ける囮となって逃げたのだからきっと生きているはずというが、ずっと帰ってこないのだから生存は期待薄だと私でもわかる。

 だから私は強くなるために日々訓練していた。同じチームである男たちは、訓練が嫌いでいつもさぼる。そんなことをしていると、危険になるのは自分なのに。私は魔物を殺せるように、訓練をする。

 村の中には、いままで魔物が現れたことのない安全な場所がある。大きなクリスタルが安置されている社だ。このクリスタルには魔物を近寄らせない効果があると言われていて、実際に魔物がこの社に現れたことは無い。だから、社には妊婦やけが人なんかの動けない人が住んでいた。


 私が大きくなったころ、真実が明らかとなった。あのクリスタルは―――

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