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日常コメディ 地球にしょうきが・・・って笑気かよ!

地球に数多の宇宙船が向かっていた。その一番大きな船、旗艦のブリッジには10歳くらいに見える少女が艦長の席に座っている。その横に立っていた初老の世話係が少女へと話しかける。


「姫様、見えてきましたぞ。あれが地球ですぞ。事前の調査で、重力は我が星の5分の1程度で、力では我らに勝てないと見られますぞ」


「ならば、わらわが直々に降りても問題なさそうじゃな!」


甲高い、子供特有の声で姫様が答える。


「地球に一番多く生息する原住民は、第三王女である姫様の最終試験である笑気を集めるには程よい知能を持っておるそうですぞ。では、降下する場所を指示してくだされ」


「うむ。それでは、地球とやらの模型をここにもってくるのじゃ」


配下の一人が、地球の模型・・・地球儀の様な物を用意する。


「よし、回すのじゃ!」


配下は言われた通り、地球儀の模型を回す。高速で回転する地球儀に向かって、姫様は亜空間になっているポケットからダーツの矢を取り出す。そして、地球儀に向かって投げた。高速回転している地球儀は、矢をあっさりと弾き飛ばした。


「・・・はじかれましたな」


「もっとゆっくりと回すのじゃ!」


配下は、一度地球儀を止め、言われた通り今度はゆっくりと回す。そこへ、姫様は再び矢を放つ。今度は弾かれずにしっかりと刺さった。


「この場所へ降りるのじゃ」


「なるほど・・・。しかし、陸地でよかったですな。この地球、見た所7割は海でしたので、てっきり海へ刺さるかと思いましたぞ」


地球へ降りるにあたり、地球に対する知識はある程度把握されている。なので、水の部分が海と呼ばれていることも知っている。


「狙ったに決まっておろう」


「そう言う事にしておきますぞ」


狙うのならば、わざわざ回す意味が無いので、世話係はたまたまだと決めつける。世話係は、刺さった場所を確認する。そこには、日本と書かれていた。


「目的地は日本ですぞ。その国は、特に決まった宗教とかは無く、代わりに様々な異文化を取り込んで発展したようですぞ。確かに、姫様にうってつけの場所かもしれませんぞ」


「じゃろ? わらわが狙ったのだから当然じゃ」


こうして、密かに宇宙人が地球へと降り立つのだった。


「おい、何か学校の裏山に落ちなかったか?」


「いや、見てないけど」


宇宙船が降りた時、日本は真夜中だった。だが、天体観測をしていた主人公は、その着陸時に発生する光を見ていた。


「もし隕石なら見つけた奴の物になるはずだ。発見したら高値で売れるかもしれんぞ」


「こんな夜中に山へ行くとか正気か? まあ、そんな高い山じゃ無いけど」


直線距離で200mほどの山なので、頑張れば30分ほどで頂上まで行けるだろう。主人公は、さっそく友人をせかして隕石が落ちたとみられる場所へと向かった。


懐中電灯を照らしながら、山の中をさまよう主人公の前に、姫様が現れた。


「ほう、貴様らがこの星の原住民か」


「なんだ、小学生か? なんでこんな夜に子供が山に居るんだよ」


「いや、言っても俺達も大して変わらんぞ」


主人公達も中学生。こんな夜中に出歩いていいわけはなかった。普通に補導案件であるが、見つからなければいいだけだ。


「わらわは笑気を探しておる。お主ら、何か知らぬか?」


「瘴気だって? ここはいつから魔界になったんだよ」


「いや、人の名前じゃ無いか?」


「なんだ、この星の者は笑気も知らんのか? 笑気とは、笑いによって生まれるエネルギーじゃ。環境汚染も何も起こさない、クリーンなエネルギーじゃぞ」


「そんなエネルギーなんて知らないけど・・・。じゃあ、例えばこれなんかどうだ。宇宙人とウチ友人」


「ぷふっ、ダジャレか」


「おっ、笑気じゃ」


姫様は、掃除機の様な道具をポケットから出すと、笑気を吸い込む。その笑気は、人間の目には見えないが、姫様には見える様だ。


「ん? 何を吸い込んだんだ?」


「そこの者が出した笑気を吸い取ったのじゃ。わらわにはそのダジャレとやらは分からぬが」


「・・・本当に宇宙人?」


主人公は、普通に言葉が通じているため、ちょっと変な小学生くらいの認識だったが、ポケットから掃除機を取り出したことで宇宙人と言うのも信じそうだった。そこに、世話係がスッと現れる。


「うわっ、急に人が!」


「わしは姫様の世話係ですぞ。ちょうどよい機会なので、お前たちを研究させてもらう事にしますぞ」


「な、何を勝手に!」


「大丈夫じゃ、わらわ達に違和感を持たぬような道具もあるのじゃ」


姫様はポケットから催眠銃を取り出すと、2人に向けて撃つ。


「あれ? 俺達、何してたんだっけ」


「わらわ達を案内する約束じゃったろ?」


「そうだった、そうだった。じゃあ、行こうか」


こうして、姫様は主人公の家へと居候する事に成功するのだった。

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