SFファンタジー 移民船
「っ痛、一体何が・・・」
巨大移民船に衝撃があった。俺はたまたま武器庫近くにいたため、衝撃でいろんなものが散らばった床を見てげんなりする。俺はこう見えても兵士で、自分ではそこそこやれてるつもりだ。
「何があったかはまだ分からないが、武器は持っておいた方が良いよな」
緊急事態の時に限り、兵士は命令無しで武器を装備する事が許されている。本来は、未開星の探索やモンスターとの戦闘訓練くらいでしか扱わせてもらえない。
「いろんなもんが散らばってるなぁ。銃に、杖に、剣。モーニングスターに・・・よくわかんねぇ武器もあるな」
俺はその中で、2本の剣が気になった。アイスソードとフレイムソード。アイスソードは、攻撃力70。斬ったものを凍らす追加効果がある。フレイムソードは、攻撃力50.同じく、斬ったものを燃やす追加効果がある。本来なら、少しでも攻撃力の高い装備を選ぶべきなのだろうが・・・。
「俺の勘が、こっちを選べって言ってるんだよなぁ」
俺はフレイムソードを拾い、装備する。俺の装備枠は1つしかないので、他の装備は使う事が出来ない。持っていくことは出来るが、装備できないものを持ち歩いても、かさばるだけで邪魔だ。
俺は自分の勘が示す方向へと足を進める。その場所は、生命維持に必要な物資を供給する地区だ。人間が生活するのに必要な水やエネルギー、食糧生産などを担っているところで、ここに何かあった場合、一気に生存率が下がってしまう。
「なんじゃこりゃあ・・・」
そこに着くと、辺り一面の機械がすべて凍り付いていた。水の製造装置、食料製造装置、電気製造装置に燃料製造装置まで。このままじゃ、すべてが供給不足に陥ってしまう。
「やっぱり、俺の勘はよく当たるな」
俺はフレイムソードにエネルギーを送り込み、それらの装置の氷を融かしていく。衝撃の為か、移動してちらばっているが、それは後で誰かに直してもらうか。
「これでよし」
すべての装置を解凍できたため、移動する。本来なら、放送か何かがあるはずなのだが、何も無い。自分で聞きに行くしか無いか。
俺は水が蓄えてある地区を通り、兵舎へと向かうつもりだった。しかし、本来水があるだけの地区は、一部が凍り付いていた。
「なんだ、あの化物は・・・」
プールの貯めてある水面から、蛇の様な何かが3匹顔を出していた。そして、そいつらが発射する白い霧のようなものが水に触れると、そこが凍ったのだ。
「こいつらが、凍らせているのか!」
俺は、フレイムソードを構えてそいつらに立ち向かうのだった。




