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ファンタジー 近未来 神が身近に

人類が宇宙へ進出して数百年が経った


地球は汚染され、人類が住めなくなり、宇宙へ逃げられないものだけが地球へ残された


空気の汚染によって、人類は空気清浄される屋内のみでしか生きる事が出来なくなった


そのまま人類は衰退し、絶滅していくのだろうと絶望に打ちのめされた時、人々は聞いた


神の声を


ただ、すべての人類が神の声が聞こえたわけではなく、神と波長が合った者だけに聞こえていた


神にも格の違いがあり、格の低い神ほど多くの人に声が聞こえた


そして、声が聞こえた者に姿を見せる事もあった


神は、さまざまな力を使って人類を救っていった。中でも、ほとんどの人に声が聞こえない神の力は絶大であった


それでも、地球環境が改善されることは無かった


それからさらに数十年、神が身近にいる事が日常になった頃、ある学校の前に一人の少女が倒れているのが発見された


発見した男子生徒が、倒れている少女を保健室に運び込んでいた


「ここは……?」


目が覚めた時、私の目の前には眼鏡をかけ、白衣を着た女性が居た。そして、その横には白い羽の生えた少女が心配そうにこちらを見ている


「目が覚めた? 君、体の方は大丈夫かい?」


「はい、痛いところはありません。私は……あれ? 私、何も思い出せない」


「記憶喪失? ヘレカ、診てみてくれ」


「わかったわ」


白衣の女性が、ヘレカと呼んだとなりの羽の生えた少女に話しかけると、ヘレカは私の前に立った。というか、浮いている


「私の姿が見えている様ね。ところで、あなたについている神は居ないのかしら?」


「私の……?」


(ふぁーあ、やっと目が覚めたのかい?)


その時、新たな女性の声が横からする。しかし、その姿は見えなかった。


「誰?」


「へぇ、君の神は君にも姿が見えないのか。私は、声も聞こえないから位の高い神なのかな?」


「え? 私にも声が聞こえて無いんだけど」


「ほぅ、ヘレナにも声すら聞こえないなんて、よほどの高位神だったりするのかな」


「それも変よ。それだけの高位の神なら、ついている彼女に何があっても守れるもの」


「それもそうか。それじゃあ、そういう能力の神なのかもしれないね」


びっくりしている私をよそに、話が弾んでいる。


(ああ、そうそう。君に記憶はないよ。なにせ、産まれたばかりだからね)


「え、それはどういう事?」


私は、こそこそと小さな声で、声が聞こえる場所に話しかける。


(なぜなら、君も神だからさ。ただ、その力はまだ決まっていない。私は、そんな君のサポートをするためについた、ただの万能神なのだから)


自身を万能神と呼ぶ神が、私の神? それよりも、私が神? まったく自覚が無いんだけど。


「おっと、私達の議論はこれまでにして、ヘレナ、彼女を診てくれ」


「そうだったわ。それじゃあ、あなた、いいかな?」


「は、はい……」


何をされるのか分からないけれど、恐らく悪いことではないだろうと許可する。ヘレナは、私に両手を向けると、目をつぶる。しばらくして、その両手が下げられた。


「異常は全く無いわね。健康そのものよ。ただ、その状態が理想的過ぎる事が異常と言えば異常なんだけど」


「まあ、健康ならいいさ。ああ、そうそう。私のヘレナは相手の体の状態を診る事が出来るのさ。ただ、その力を使うには、使われる相手の同意が必要だから、気絶している者に使えないのが欠点なのだけど」


「仕方ないじゃない、相手の事を勝手に調べられるのはもっと格が上の神だけなんだから」


「その分、声は多くの人に聞こえるのだから同意は得られやすいだろう?」


「そうよ、声が聞こえなければ同意もできないものね」


それが二人のいつものやりとりなのか、ヘレナの機嫌が直る。


(君の体はいつでも完璧さ。なんたって、私がついているのだからね)


どうやら、私へのサポートは体調管理なども含まれているらしい。至れり尽くせりなのだろうか。それよりも、私が神ってところがものすごく気になるのに、ヘレナ達の前でそういう話をしていいのか迷う。助けてくれたのだろうけど、信用できるのかどうかはまだ分からない。何より、ここがどこか分からない。


「あの……、ここってどこなんですか?」


「そうか。記憶が無いんだったね。それなら、そんな君には朗報だ。ここは学校だよ、それも一流の。失った記憶以上に学べるかもしれないよ?」


こうして、私は訳も分からないまま、この学校へ入学する事になるのだった。




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