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だが、そうやって俺達が魔獣を迎え撃とうとしていた時、


「あ……?」


俺達の視界からだと地平線の向こうで何かが派手に爆発したのが分かった。


「あ~……抜け駆けした奴がいたかあ……」


いかにもベテランそうな冒険者が苦笑いを浮かべながら口にする。他の連中も同じように『やれやれ』という様子だ。


世の中には身の程知らずなのも結構いて、


<魔王討伐>


という栄誉を求めて無茶をする奴がいるんだ。そりゃ確かに、一万年以上も倒せなかった魔王を倒しゃそれこそ世界的な英雄にもなれるだろう。でもな、一万年以上だぞ? 一万年以上、様々な豪傑や勇者や大魔法使いが挑んでも倒せなかった奴だ。それを自分が倒せると思い上がれる神経は何なんだろうね。


時間の経過とともに魔王が衰えてるならなるほど可能性も出てくる気はする。するが、文献を見る限りじゃまったくそうじゃないらしいぞ?


だから当然、


「何者かが魔王に挑んでいる模様。ですが、魔王の侵攻、依然止まらず!」


物見櫓の兵士が叫んだ。


「そりゃそうだろ……」


俺もつい呟いてしまう。が、その時、


「ゲッ〇アアアア、ビィームッ!!」


こっちはこっちで、弓兵達の前に躍り出たリョウが、近付いてくる魔獣の群れをゲッ〇ービームで薙ぎ払った。


俺達の視界全部を、ゲッ〇ービームの超高熱により一瞬で気化した地面の<蒸気爆発>で塞がれてしまう。


まあ同時に、魔獣の群れの第一波もほとんど消し飛んだけどな。


軍の兵士達も指揮官達も、呆れるやら頭を抱えるやら。この辺も、わざわざ<冒険者>を雇ってるんだから想定済みのはずだが、さすがに。


元々、他人の命令や指示になんて素直に従ってられないタイプだから冒険者なんかやってるって奴も少なくないし。


「どうだ!!」


リョウはドヤ顔だが、<戦術>とか<戦略>とかいうものをもうちょっと学ぼうぜ……ここであんまり力を使われたら魔王を相手にした時にバテるだろうが。


そうは言っても、これが<リョウ>ってもんか。


「リョウ! お前には後で魔王相手に目一杯張り切ってもらわなきゃいけないんだから、今は下がっとけ!!」


俺はそう声を掛けた。


「え~!?」


不服そうではあるものの、リョウは下がってきてくれた。この辺りは、こいつも成長してるんだろうけどな。


それと、魔獣の第一波だけじゃなく第二波もかなり巻き添えを食ったらしくて、もうもうと立ち上る煙の向こうから現れたのは、明らかに数が少なかった。だから弓兵が放った矢で大半が片付き、残ったのも他の冒険者達の攻撃ですぐに片付いたのだった。



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