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私の1ページ

私の1ページ_3

結局、渡さないまま帰ってきた。

鞄の奥に潜ませていた手作りのお菓子を取り出す。

一番美味しそうに焼き色がついたものを選んで、クラスや部活の友人にあげるものより少しだけ豪華なラッピングにしたのに。

朝の電車で見かける彼、同学年だってこともクラスも名前も部活までわかっていた。それでも、横顔を一方的に眺めているだけで終わりたくないという気持ちは、変人認識されたらどうしようという気持ちには勝てなかった。高校生の世界はあまりにも狭い。

モデルみたいに可愛い顔立ちだったら、もっと自分に自信があったのかな。

同じクラスであれば、皆にあげるのと一緒に紛れこませられたのかな。

鞄から取り出した包みを手に持ったままタラレバを考える。

結局、渡せなかったんだ。

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