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「ちょ、待て!!
本当にワシが作ったんじゃ!信じてくれ!!
嘘だと思うならその娘を持ち上げてみろ!!一人じゃ絶対に重くて持ち上げられんぞ」
・・・はぁ。ダメだ。本格的に頭がダメになってやがる。
しかし頭を横にして地面に擦り付けながら「ワシの生き残ったサイドヘアーに誓ってもいい!!」と戯言をぬかす博士。
しょうがない、言う通りにすりゃ何も言わないだろう。
つか警察と何があったんだ・・・。
まあ想像はつく。・・したくはないが。
「わかったよ、博士。でも誘拐だと俺が判断したらすぐに通報すっからな」
「それだけは許して下さい。それだけは許して下さい。それだけは許して下さい。それだけは許して下さい。それだけは――――」
延々と土下座をしながら呪文のように許しを乞う博士を無視する。そもそもここは地下だから携帯も圏外でさっきの電話もただの『フリ』なのだが、一心不乱に頭皮を床に擦り付けるハゲを一層哀れに感じながら、ボックスの扉を再び開けて中の少女を確認する。
本当に可愛い。髪は金色で背中くらいまでのぱっつんヘアー。
同じくまつ毛も金色で、スラっとした鼻立ちから西洋のものだと思わされる。
輪郭は日本人のような丸顔で桃色の小さな唇。
体はとても華奢で顔もとても小さい。小顔もここまでくると本当に人間ではないのでは?と思ってしまう。まるで天使と人間のハーフのような容姿だ。
着ている体操服は博士の私物だろうが、悔しい事に『似合っている』以外の言葉が見当たらない。
その美しさのせいか少女が輝いているようにも見えた。
ジジイが性犯罪に手を出したのも、何となく頷けてしまえる程、本当に可愛かった。
「さあ仏丸、持ち上げてみろ。」
「うるせえな、わかってるよ」




