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「仏丸、今暇か?
実は物凄い発明品ができたんじゃ!!来てくれ!」
遭遇早々嫌な予感しかしない。
俺の返事を待たずに強引に手を引っ張ってくるハゲ。
「まだ返事してねえだろ。
悪いけど遠慮しておく。阿笠博士に関わるとロクなこと起きないし」
家が近所というのもあってか、昔から俺の世話を焼こうとするが、はっきり言ってただの迷惑だ。
この前なんか今と同じような状況で誘われて付いていったら家の前で『自動亀甲縛り機』とかいう訳のわからんものを見せつけられて、それを見た通行人が通報をし、俺まで警察署に連行されてえらい目にあった。
早くくたばってしまえ。
「なんじゃつれないのぅ。
せっかくクリスマスプレゼントをくれてやるというのに。
彼女のいない仏丸でも即座に彼女ができる優れものじゃぞ?」
なに!?
そんな万人に需要があるものが存在するのか!?
「だが断る!!」
「本当にいいのか?
童貞卒業も今日できる優れものなのじゃが――」
「お供しよう」
「きはは。仏丸くんは『童貞』っていう学校に通っていたのかい?僕知らなかったよー」
横から話しかけてくるメガネを無視して俺は阿笠博士の家について行くことになった。




