2ページ目 第二幕 【出会い】
ロボ曰く
「仏丸さんの行動は秒単位で記憶できます」
仏「えっと・・・してはいないんだよね?・・・・・ね!!?」
―――――遡ること13時間前
「う″~~~・・・さみーーー・・・・・」
今日は冬真っただ中の12月24日。
多くの二人組にとっては特別な日でも、俺からしたらただの寒い平日だ。
こんな日に一人で散歩に出かけたくなるのはやはりぼっちの性なのだろうか。
「お!
おーい、仏丸~~~」
「ん?」
名前を呼ぶ方向を見てみると、頭のテッペンが向きたての栗のように禿げ上がった白髪のジジイと俺と同い年の高校生がこちらを見ていた。
ハゲの本名は阿笠 葉加瀬。
自称天才発明家でやたらと俺に絡んでくる。
いつも何やら怪しげな(主にR18)機械やら装置やらを作っている変態ジジイだ。
因みに本当に博士号を持っているらしい。
後に言っている意味が分かると思うがこんなやつに博士課程を授ける大学はイカれているとしか思えない。
「あれ、仏丸君だったのかぁ。ねえ、僕のメガネ知らない?さっきから探しているけどないんだ。
・・・あれ?あ、かけてた。きはははは」
ハゲの隣で俺に話かけてきた赤蝶ネクタイで黒縁メガネの名は、江戸川 コリンという。
彼は幼少の頃に、ハゲの実験の失敗によって知能が7歳で止まってしまっており、『見た目は大人、中身は子供。』という全く哀れな高校生だ。彼の生き甲斐は黒服の男を見つけて追いかける事で、夜に警察を見つけると「黒ずくめの男めー!」と奇声をあげながら追いかけ、よく補導されているところを見かける。
江戸川は両親に捨てられた後、阿笠博士に研究材料として拾ったと博士から聞いた。
因みに笑い方が気持ち悪いのも博士の発明品による後遺症らしい。
「阿笠博士にコリンじゃん。二人して何やってんの?」




