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拝啓、こいつが好きになれません  作者: ゾウアザラシ
第1章【エピローグ】
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19ページ目


「そうだったんですか・・・。

無神経な事を聞いてしまいました。ごめんなさいです」



俯き(うつむき)ながら真面目な顔で謝る『それ』を見て、少し不謹慎だが微笑ましい気持ちになってしまった。


「ぴーちゃん、そんな顔しないで!

うちの家庭って少し特殊だけど別に私達は全然気にしてないのよ。

それに案外こんな生活も楽しいのよね」


「そ、そうですか・・」



逆にこういう話をみさきとはしたこと無かったから、楽しいという話を聞いて少し安心する。


「そんなことより私も気になることあるんだけど聞いて良い?」


「あ、はい!

何でも聞いてください!」


みさきが話の話題を変えると『それ』の表情も和らぎ、自分の事を知ってもらうのが嬉しいのか少し前のめりになる。


「ぴーちゃんってロボットなのよね?

ロボットがご飯を食べられるのって少し不思議な感じがするんだけど、あなたの体の中って一体どうなっているの?」


それは俺も気になるがそれ以上にさっきからさりげなく連呼してるピーちゃんっていうあだ名の方が気になってしまう。センスが無いにもほとがあるだろ。



「そうですね、まず私は歴としたAI型アンドロイドですが体の造りは人間の体とほぼ変わらない構造になっています。

超合金によって型どった骨格の上は筋肉組織によって被われています。

例えると映画で言う『ター〇ネーター』みたいな感じですね。腕の皮膚を引き剥がすと私も映画と似たような事になります。私の場合は神経も繋がってるのでかなり痛みますけどね。

それと働きは多少人間と異なりますが五臓六腑も全て揃っています。

ですので食を行う過程はお二人とほぼ一緒だと思います。

専門的な事は製造者である阿笠博士にしかわかりませんが、簡潔に言うと今食べているハヤシライスは私のアナルからウンコとして排出されます。」



はは・・。まさか茶色い液状兼個体の食物を食べている時にウンコの話をするとはね。

お約束かもしれないが食ってるものがハヤシライスでカレーじゃないだけに反応に迷うし『ター〇ネーター』のあれは小さい頃のトラウマだからマジでやめて。

いずれにせよこういう会話を食事中にする時点でお前に繋がってるとかいう神経を疑うよ。

そして隣で笑いを必死に堪えている姉にはきっと本当に神経が無いのだろう。

俺の失笑も含め、その日のはある意味で笑いに包まれた晩餐となった。

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