PKクランのメンバー募集活動(8日目)
001 BIOから名無し
どうもデスリアルです。クランメンバーの募集活動を開始して今日でちょうど一週間です。開始した当初はすぐに候補者が現れるものだと思っていました。しかし、未だ現れず、合計PK数は既に1000を超えています。
002 BIOから名無し
これは本物?
003 BIOから名無し
どうせこいつも偽物
004 BIOから名無し
でも実際あいつのPK数1000は超えてそうだよな。
005 BIOから名無し
1です。どうやら最近私の偽物が増えてきたみたいで、皆さんも信用していない様子ですが、私は紛れもなく本物です。
006 BIOから名無し
>>004
余裕で超えてそう
007 BIOから名無し
>>005
本物なら聞きたいんだけど、及第点みたいな惜しい人とかっているの?
010 BIOから名無し
>>007
1です。いません。しかし、私が戦った相手に上位ランカーと呼ばれる一部のトッププレイヤーはおらず、そういうプレイヤーに相手にされていない現状では仕方がないことだと思っています。
016 BIOから名無し
>>010
仕方がないwwwお前ら言われてるぞww
024 BIOから名無し
>>10
ならどうすんの?
038 BIOから名無し
>>024
1です。そうですね。現状そういった方々からは同好会の悪ふざけ程度にしか見られていないのでしょう。しかし、私たちはそのような方々をクランに歓迎したい訳です。そこで、そういった方々も無視出来ない範囲まで活動を広げようと考えています。
044 BIOから名無し
>>038
は?
046 BIOから名無し
>>038
発想が愉快犯のそれなんですけど
051 BIOから名無し
>>038
具体的にはどの程度まで広げるんですか?
066 BIOから名無し
>>051
1です。無視出来ない範囲までです。具体的にはワールドマップ上の全PK可能エリアでの無差別キル、長時間キル、広範囲キルを行います。なお、時間制限はつけません。私が飽きるまで行いますのでよろしくお願いします。
◇◆◇◆◇
どれくらい経ったんだろう。
クランメンバーの募集を始めて一週間。未だに1人と候補者が現れない現状を反省して、これまでダンジョン中心だった活動範囲をほぼ無制限にまで広げた。
メニューから時間を見ると、現実時間で23時30分になろうとしている。PKを始めたのが22時30分過ぎだったから、それからもう1時間が経とうとしている。
プロフィールのPK数から差し引くと、既にこの1時間で200人以上キルしている。
最初はバラバラにいたプレイヤーを移動しながらキルしていたんだけど、今ではキルされたプレイヤーや目撃者からの情報から放っておいてもプレイヤーがこの周辺に集まってくる。
「出てこい、デスリアル!」
こんな風に。
普通ならこんな言葉に耳を貸さず、絶対潜伏の状態から不意打ちを仕掛けていった方が確実だ。だけど、さっきからずっとそればかりでいい加減に普通にキルするのも飽きてきた。
シリアルは絶対潜伏の【神隠し】を解除した。
すると、それに気付いたプレイヤー達は、ニヤニヤと笑いながらシリアルの前に集まってくる。
パーティのプレイヤー、ソロのプレイヤー、多種族多職業の様々なプレイヤーが集まるも、彼ら彼女らの目的は一致している。
一瞬の静寂。そしてその次の瞬間には、デスリアルに向けたプレイヤー達による総攻撃が開始する。
シリアルはその猛攻を上昇したステータスで回避すると、素早くプレイヤーとの間合いを詰めてダガーナイフを振った。
その攻撃に一プレイヤーが耐えられるはずもなく、脱落していく。しかし、そんなことは挑んだプレイヤーも、その周りのプレイヤーも承知の上だ。
いくら周りのプレイヤーが倒れようと、最後に目の前のPKプレイヤーが倒れていればそれでいい、とその覚悟だった。
長時間にも及ぶ戦闘。情報を聞き付けて次から次へと集まってくるプレイヤー。
焼け野原と化したフィールドが静かになったのは、その戦闘が始まって約1時間後のことだった。
◆◇◆◇◆
ふぅ.......今で2時間ぐらいやってたのかな?
結局私はキルされなかった。それはまぁ本当に危なくなったらすぐに逃げるってハルやイリスと約束したから当然といえば当然なんだけど.......それでも危なくなるような、そんな状況にすら陥らなかったのはちょっと残念だ。
プレイヤーはまだ残っているけど、すでに戦意を喪失しているっぽいし、トドメをさしてもいいんだけど今日は疲れたしこれぐらいにしよ。
一人そんなことを考えながらシリアルは、ハルとイリスの待つ場所に戻ろうとした。その時だった。
緑の生い茂った草原に突然ドロドロの黒い液体が現れると、それはたちまちシリアルや他のプレイヤーの足元を巻き込んで辺り一帯に広がった。
シリアルは突然のことに一瞬動揺するも、すぐさま反応し、それから距離をとった。
敵? 少なくともなにかのイベントやオブジェクトじゃない。
シリアルが警戒する中、それの草原への侵食が止まると、そこから何十体もの黒の生物が姿を見せた。シルエットだけ見ると人間のようなものや犬のようなものだが、黒い液体で身体をかたどられており、普通の生物とは明らかに異なる姿をしている。
これは死んだ生物が曖昧な形で再生した結果生まれたBIOで登場するモンスターの一種で死霊系モンスターだ。
この死霊系モンスター自体は珍しくなく、ダンジョンなどで普通に生息している。だけど、ここは草原で死霊型モンスターは絶対に出てこない場所だ。
本来ならありえない現象だけど、私はこの現象に一つだけ心当たりがある。
周りを見渡す。
戦意を失ったプレイヤーがこの状況を目の当たりにして動揺している。その中に一人、昔の貴族が身に付けてそうな黒の洋服を纏ったプレイヤーが目に映った。他のプレイヤーが戦意を失った、あるいは目の前の現象に動揺しているのに対して、このプレイヤーだけは私に敵意を向けている。
シリアルは仕舞ったナイフを再び手に取ると、そのプレイヤーとの間合いを一気に詰め、すかさずナイフを振り払った。
しかし、それは首元に当たる直前で止まった。
見ると、足元の黒い液体から人の腕の形をしたものが伸びており、攻撃を受け止めていた。
限界を超えた速度で近付き、攻撃したものを止められた事には驚いたけど、強化された攻撃に耐えきれなかったようで、受け止めたそれはボロボロと崩れる。
「はじめまして。デスリアルさんですよね」
腰近くまで伸びた黒の長髪に2つの小さな角、水色の瞳、悪魔族と思われるそのプレイヤーは無表情で私にそう言った。
一つの心当たり。知ってはいたけど、実際に出会うのは初めてだ。恐らくこのプレイヤーは、死霊系モンスターを生み出し、操ることが出来る唯一の職業、ネクロマンサーだ。
いくつかの理由から全体で見てもごく少数しかいないネクロマンサー。
そして、攻撃して直感した。
このプレイヤーはこれまで戦ってきたどのプレイヤーよりも厄介だ。
日が空いてしまい申し訳ないです。
感想があればよろしくお願いします。




