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たんぺん!  作者:
5/7

俺と彼女と三年目のクリスマス・イヴ


「眠いいいいいいい………」

(くぬぎ)、ヨダレ」

「あっふ」


慌てて口元を伸びきったセーターの裾で拭う、俺の彼女。ああ可愛い。

彼女は(くぬぎ)伊吹(いぶき)。小柄な体躯に似合わぬダボダボなセーターは、彼女の体を包み込み、いやむしろセーターが彼女を着ている?まぁ、そんな感じの子だ。


「山ちゃん先生の声なーんか眠くなるんだよねぇ……ふぁぁ」

「ホラ、次移動教室だから。しゃんと立つっ」

「みにゃうっ」


脇のあいだに手を挟んでやって、そのまま上に高い高いをする要領で持ち上げる。すると椚は「こしょばいようにいじまぁ」と、けらけらわらいながら俺の手から逃れた。


「にいじま」

「何」

「きょー、何日?」

「…………12月、24日」

「にいじま」

「……なに」



「らいねんも、一緒にいて」



少しおっとりした、俺の大好きな彼女。


「……りょーかい」


俺はこの小さな小さな彼女を一生手放さないと誓った。

そんな、イブの日。




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