魔力が少ないなら手数で押し切ります!
最新エピソード掲載日:2026/03/15
ククリス村に生まれた少年リグルと少女ルミナは魔力量の測定を翌日に控えていた。
二人で勇者パーティに入り、村を発展させる――それが幼い二人の夢だった。
迎えた測定日当日。
測定内容はシンプルで、初級魔法の火球を生み出し、生み出せる数を計測するというものだった。
平均的な火球の数が10個に対し、勇者パーティの登竜門ーーイマリーシュ魔法学院へ推薦で行くには800個生み出せないといけない。
だが、リグルは8個で魔力切れを起こしてしまう。
自分の平均以下の結果に呆然とするリグルだったが、ルミナは800個を優に超える、1046個の火球を生み出しイマリーシュ魔法学院への推薦をその手に収めたのだった。
二人の間に生まれた、埋めようのない「才能の差」。
嫉妬心を押し殺しながら、ルミナの背中を押そうとするリグルだったがルミナは涙ながらに「魔法学院なんて行きたくない。こんな才能いらなかった」と訴える。
村人全員はルミナの気持ちを尊重し、イマリーシュ魔法学院への推薦をどうにか取り消す作戦が始まろうとする。
そんな折、傷だらけの男ネビが村に迷い込む
リグルは彼を助けるが――ネビの正体が“魔王軍幹部”であることには気づかなかった。
怪我の治ったネビは村を襲撃し、ククリス村は壊滅。
リグルとルミナは必死に立ち向かうが、リグルはあっけなく殺され、ルミナも瀕死に追い込まれる。
そこへ国の使節団が駆けつけ、ネビを撃退することに成功する。
「私が才能から逃げなければ……リグルを救えたのかもしれない」
後悔と決意を胸に、ルミナはイマリーシュ魔法学院への入学を選ぶ。
使節団の馬車に乗り込み、涙をこらえて村を後にする。
一方その頃――息絶えたはずのリグルの前に、紫のローブを纏った“魔女”が現れる。
「……復讐を望むのなら、力を与えてあげる」
ネビへの憎悪を燃料に、少年は再び立ち上がる。
これは、すべてを奪われた少年が“才能の壁”を越えて復讐へと挑む物語。
――リグルの復讐譚、ここに開幕。