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らくがき

らくがき②

作者: 山本大介

 私が勤める会社が臨時休業となって、一週間が経つ。子どもの頃なら降ってわいたこのホリディに多少の背徳感を覚えつつ心の底で喜びつつ、「だって、しょうがないじゃん」と言いつつ、ゲーム三昧していただろうが。今や40代、初老のおじさん、そんな訳にもいかない。家には、ミニファミコンやミニスーファミ、ミニメガドライブ等思わず買ってしまった

ゲーム機はあるものの、あの時の感動そのままにとはいかず、小時間のプレイで飽きてしまって買って満足していた。変わりに妻が毎日、パズルゲームをしている。

 自宅待機こういう状況になってみてもゲームをしようとはあまり思わない。時間がもったいないと感じるようになってしまったからだ。んで、家にこもって時間をもてあますといろいろ考えてしまう。これからどうなるのだろうとか、この世界は元に戻るのか、等々。それはよくない、考えてもきりがないし、堂々巡りの思考。結局、答えはなるようにしかならない、前を向くしかないのだから。

という訳で思考を逸らすべく、らくがき今回は私のファミコンソフト遍歴を振り返ってみる(突然)。振り返ると小学生した遊びは、ドッジボール、キックベース、陣取り、警ドロ、缶蹴り、ポン球野球等の外遊び、部屋では超合金、プラモ、ボードゲームやゲームウォッチ等を夢中になって遊んでいた。そんな中、燦然と登場したのがファミコンだった。

 1983年、登場したこのゲーム機は、私にとって衝撃モノだった。当時の最先端おもちゃといえば、液晶のゲームウォッチで、私は任天堂の「パラシュート」「グリーンハウス」バンダイの「バクダンマン」を購入し、友達と他のゲームウォッチと交換して楽しんでいた。

それがである。駄菓子屋や寿屋というデパートの最上階のプレイランドで夢中で遊んでいたゲーム筐体「ドンキーコング」がファミコンを買えば家庭でも出来るというのである。もう、10円や50円を使う必要なくタダでゲーム出来る。私はその存在に戦慄を覚えた。それからはファミコンに夢中、夢中人であった。

 はじめに買ったのは、肝心のファミコンではなく、一番思い入れがあった「ドンキーコング」のソフト。それを手に持って週末はファミコンを持つ友達の家で入り浸っていた。友人の親からするとはた迷惑なことであっただろう。

 そんな私だったが、ついに翌年の正月、お年玉とおこづかいをかき集め、当時一万五千円するファミコンを近所のおもちゃに買いに行った。大人気のファミコン当時は品切れが相次ぎ、入手困難となっていた。元旦早々、開店と同時に駆け込み、いの一番探す。あった!それは眩しく輝いて見えた。すぐに「これください!」すると、店主、保護者を連れてこいという、そんな事している内に、もうなくなってしまうのではないか不安にかられつつ、家に戻り親戚のおじちゃんを無理言って連れだし無事購入した。合わせて買ったソフトは、あの悪名高い「アーバンチャンピオン」(格闘ゲームの元祖と呼ばれる)だ。

 家に戻り、おじちゃんに協力してもらいながらセッティングをする。コントローラーのボタンが四角から丸に変わっていることに驚く。ボタンがプラスチック製に変わっていた。前のはゴムでその感触がたまらなく好きだったのに。

 当時はビデオ端子がないので、変換機をテレビの後ろに取付ける。が、銅線をテレビのツマミ端子に挟むのだがよく折れる。何度もやっている内に芯の部分がなくなってしまうのだ。

 はじめて家のテレビに映った感動はもう感涙モノだ。ひたすら「ドンキー」をしまくり、「アーバン」はすぐに飽きてしまった。私の家も友達が入り浸るようになり、おそらくうちの親もその状況に頭を抱えていたことだろう。「外で遊べ」よと。

 市町村会館にたまに来ていた安売りのイベントで「ドンキーコングJR」を買った。それから「ベースボール」「ナッツ&ミルク」を購入する。

 小六年の修学旅行時のおこづかいを極力使わずにして「フォーメーションZ」をゲット。」「忍者くん」購入後の夏休みには家族旅行にファミコンを持っていき、旅館のテレビにつなぎゲーム三昧。ほんとに親達にとっては何しに来たんだと思われた事だろう。

 「エレベータアクション」「ドアドア」「アストロロボ・SASA」を中古などで手に入れる。「忍者じゃじゃ丸」では某攻略誌に書いてあった巨大ガマパックンをⅡコンマイクに叫んでみて、なんも変化しないことに愕然(当時、その雑誌はウソ技としてひとつだけ虚偽の裏技を載せていた)とした。クリスマスプレゼントには「オバケQ太郎ワンワンパニック」、お年玉で「ダウボーイ」とこづかい、お年玉のすべてをファミコンに注ぎ込んでいた。

 翌年なんとか、お金を貯め、当時の話題のソフト「グーニーズ」とその翌月「忍者ハットリくん」を買うと胸をワクワクさせていた。ところが、友達と遊んでいた時、何故かその時持っていた五千円くらいを外で落としてしまい「ハットリくん」を買えなかったのは苦い思い出だ。

 それでも「影の伝説」「スーパーチャイニーズ」「がんばれ!ゴエモンからくり道中記」「戦場の狼」など新品や中古で手に入れた。

 この年にあの超話題作、「ドラゴンクエスト」が発売された。発売前からジャンプの袋とじ(かつて「ゼビウス」の無敵コマンドが発表された時は、子どもたちは震えあがった)などで紹介され、キャラデザが鳥山明さん、そしてRPGという聞いたことがないジャンルのゲームが出るという事で周りは騒然となっていた。そんなんで私が手を出さないはずはない。

 当時、ラビットという小さなファミコンソフトの中古を扱うお店があった。その中でCカセットという怪しげなソフトが500円でダビングが出来るというのである。子どもながらにいいのかなと思いつつ購入した。まずは「スクーン」「東海道五十三次」それから「ドラクエ」堪能した後は「六三四の剣」と楽しんでいった。ところが、そのCカセットには小さなスイッチがあり、そこが壊れてしまった。それからその店にあまり行かなくなり、いつの間にか潰れていた。

 この年のクリスマスにさんざんテレビで宣伝していたあの「たけしの挑戦状」を買った。日常が描かれ目新しい画面に心を奪われる。も、どうなればクリア出来るか全く分からない、途中で投げ出した。というか、そうならざるを得ない。今でさえ、クソゲーで名高いソフトだが、自分のファーストコンタクトはそこまでなかった。徐々にね・・・。

 そして、ディスクシステムが発売されたが、私は買わなかった。当時は「謎の村雨城」がしたくて、喉から手がでるほど欲しかったのだけど、お金なくて買えないなと思っていた。こちらも一万五千円だったか・・・、今思えば、ソフト買うのを我慢すれば容易に手に入ったなと。だけど、メガROMソフトが出るようになるとディスクは廃れていくんだよな。

 1987年、誕生日に「ドラクエⅡ」が発売、私の誕生日でもある。購入経緯は何故か友達に予約を頼んでお金を渡し、買ってもらった。おかげで、彼は2週間ぐらい借りっぱなし、手元に来たのがだいぶ後になってからだった。ちなみにふっかつの呪文が長くて、見づらく何度も失敗したのは苦い思い出だ。

 「飛龍の拳」「ロウ・オブ・ザ・ウエスト」「さんまの名探偵」「妖怪倶楽部」「オホーツクに消ゆ」「聖闘士星矢」「ルパン三世」「鉄道王」などを新品、中古で買った。

 この年の初夏「燃えろ!!プロ野球」が発売、当時リアルな実況や画面に発売当初から売り切れ続出。私が手に入れた時は、緑から赤のカセットになっていた。ペナントレース100試合、広島で優勝したなぁ、ランスバントでホームラン。やたらと広い球場になどうにもならない操作性。でもおもしろかった。

 私がファミコンの中で一番と思うソフトがこの年の「アラビアンドリーム シェラザード」だ。ゼルダ風の画面からコマンド式ドラクエ風の先頭画面に切り替わったり、話が章仕立てで進んでいくワクワク感が止まらず夢中でプレイした。離れ離れとなった仲間を見つけ最大のボスを倒すというストリーも良かった。そういいつつ、最後のボスがアイテムかなにか不足してそこまでいけなかったのは今も心残りだ。ようやくYouTubeでクリア画面を見れたときは嬉しかったけどクリアしたかったなぁ。

 この年の終わりごろに「ファミスタ87」が出たのだけれど、中一当時の休み時間、学校を抜けだし裏の寿屋でそれを買おうとしたら店員さんに怒られたのは、今となってはよい思い出だ。

 1988年、この辺りからPCエンジンやメガドライブなど次世代ハードが出だし、私の関心もそちらへと移行していく。この年は「燃えろプロテニス」「めぞん一刻」「銀河英雄伝説」を中古や新品で買っている。それ以降ファミコンソフトは購入していないが、「天地を喰らうⅠ、Ⅱ」「MOTHER」などを友達から借りて遊んだ記憶がある。また借りた、返した、借りパクした等、ソフトを巡っては良いも悪いもトラブルはあった。

 当時は夢中になって、遊んだファミコンだけど、今思えば小学高学年時代、もうちょい外で遊んでおけばなぁという思いもある。けど。結局はこうして思い返せるので良い思い出だろう。少しは気も紛れたかなぁ、たまにこういう思い出、書くのも悪くない。うん。


           心、元気に過ごしましょう。


                                     20200422


      









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