呪い
なぁ あんた知ってるか?
呪いや祟りが実在するって事を。
俺は身をもって知ったよ。俺は呪われた。俺は屍人になった。どういうことかって?
ベッドの上でこの原稿を書いているが、ノートパソコンのキーボードを打つのが大変になってきた。
なんでかって?生きながら身体が腐ってきたのさ。あの島の神の怒りを買ったらしい。
左手の指は全部腐って落ちた。右手は親指と人差し指が辛うじて残っている。
頭もぼんやりとしている。霞がかかっているみたいだ。両脚はもうない。腐って落ちた。膝のあたりの腐ったブヨブヨの肉に蛆がわいている。布団は俺の血と膿ででぐしょぐしょに湿っている。
俺はもうすぐ完全にこの世から消えていなくなるだろう。
もうすぐだ。やっと終わる。やっとあっち側に行ける。
え?あっちって? あんたにもすぐわかるさ。なぜなら次はあんたの番だからな。
あんたはこの話を読んだ。だから の ろ わ れ た の さ
不条理だって?神はいつも不条理さ。もうすぐ奴らがあんたの所に行く。
奴らって?もちろん死霊さ。奴らが来たらすぐ分かるさ。急に寒気を感じたら奴らが近づいて来たって事だ。
手足が急に冷たくなったら奴らが触ってきたって事だ。
身体が急に震えだしたら奴らが身体に入ってきたって事だ。
俺はそろそろ行くよ。
涅槃で待っている
じゃあな




