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僕の住んでるマンションの住人。

作者: 七瀬

僕は今一人暮らしをしている。

6畳半のワンルームマンションだ。

このマンションの住人の話なのだが......。


僕の部屋は204号室で左隣の203号室の住人は...?

中年オヤジらしい。正直、顔を合わせる事がほとんどない。

引っ越してきた時に、顔をチラッと見たぐらいだ。

この人......? 何をしている人なのだろう?


ほぼ毎日、昼と夜はお母さんらしき人が来てご飯といっぱい

袋に詰めこんだコンビニ袋を持ってきている姿をよく見る。

ここの203号室の住人は、どうやらそれで生活しているようだ。


その203号室に来る中年女性とはちょくちょく部屋の前で会うが

まぁ、会っても会釈する程度だが......。


それと? 右隣の205号室の住人は、若い女性らしい。

しかも? この綺麗なじょせいは夜のお店で働くお姉さんだ。


普段は、上下派手なスエットで、すっぴん姿をよく見かけるのだが

ゴミ出しの時に会う205号室のお姉さんは寝ぐせも半端ないし

相当お疲れのようだなぁ!

まぁ、夜から朝方まで働くのだから仕方がない事なのかもしれない。


でも夜見ると......?  化粧が濃いめのメイクで派手な格好で出ていく。

以前僕と顔を合わせた時に、この205号室のお姉さんに言われた事は?


『あら? お兄さん、良かったらここのお店に遊びに来て~!』

と名刺をくれた。後ろには彼女の連絡先が書かれていた。


『来るときは、前もって連絡してきてねぇ~!』

『は.はい。』


僕はこういうお店に1度も行った事がないから? 慣れていなし少しお姉さん

から話しかけられてドキドキしていた。

それになんだかお姉さんからは、いい匂いがした


因みに、201号室は【空室】だ。

僕が引っ越して来る1年前には住人がいたらしいが、仕事の関係で引っ越した

らしい。


202号室は、夜逃げをしたとか......? 

これは管理人の人から直接話を聞いたから本当なのだろう。

どうやら? 多額の借金をしていたらしい。

朝から晩まで、仕事もせずギャンブルをしていればそうなるのだろう。

取り立て屋が来て、ガンガン202号室のドアを叩いていたのを、僕も見た事

があるからだ。如何にも怖そうなヤクザなのか? 取り立ての兄ちゃんがいた。

たまたま僕と顔を合わせたその怖そうな兄ちゃんがドスの利いた声で僕に言う。


『あのう~ ここの~ 202号室の○○さん見かけてませんかね~?』

『いや? 長い間見てませんけど......。』

『ほぉ~ また来ますよ~ じゃ!』

『はは.い』


あの時は、本当にビビった! 見るからに怖すぎる人だったんだよね!

チンピラ風の上下のスーツに金髪頭のリーゼントでグラサンかけて

茶色の革の小さなカバンを片手に持っていて。

正直、借金は作りたくないと心底思った瞬間でもあるよ。

捕まったら......? どうなることやら生きて帰って来れないんじゃないか

と思うけどな......?

 

何しろ、毎日このマンションに帰って来るといろいろ感じる事もあるけど。

でも、このマンションの 『204号室は僕の大切な小さなお城だ。』



 





最後までお読みいただきありがとうございました。

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