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A little white lie
今日も僕はキミに嘘を吐く。
頬を紅く染め、花が咲いたように微笑むキミ。
そんなキミの視線の先に僕は居なかった。
ホントの気持ちを伝えたら、キミはどんな顔をするかな?
……きっと優しいキミは泣いてしまうね。
どんなに僕が辛くても
悲しくても
キミが笑顔になれるならそれでいい。
キミの笑顔のために僕は今日も嘘を吐くから。
ある日、キミは僕の気持ちに気付いてしまった。
クラスの人が噂を流したらしい。
キミは泣きながらごめんねと言い、距離を置くからサヨナラと言う。
まって、、まって、、、ッ、まって………………
待って!!!
僕はまたキミに嘘を吐き続け、ホントの気持ちを押し殺した。
嫌いだ、ウザイな、好きなわけないじゃん
キミの涙の理由が変わってゆく。
どうして、今更
僕をそんな瞳で見るの?
そんな顔をしないでよ。
紅く染まった頬の理由は泣いていたからなんでしょ?
ねぇ、、ねぇ、、、ッ、ねぇ………………
僕は、また今日も嘘を吐き続けた。
嘘を吐き続けた僕のホントの言葉は、もうキミには届かない。
早くあの人と幸せになってよ──────