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狼男

寮暮らしってなかなか書く時間がないのが困りどころ。

 町についた夜。

 狼男はまだ自制が効くようで、殺しまでは行ってないみたいだった。

 このまま放っておくのもなんだったので、俺は町全体に警戒を張り巡らせておいた。


 不安定期の狼男は昼夜問わず現れるが、やはり夜行性、夜の方が現れやすい。

 しかも、今日は満月の夜。

 狼男の血が騒ぎだす夜な訳だ。

 いつ、狼男が現れてもおかしくはない。


「マスター。現れました」


 テーブルを挟んで向かい側に座っていたサーシャがそう言う。


「了解。すみません! 勘定お願いしまーす!」

「はーい!」


 腹もふくれたし、食後の運動でもしようか。


『運動にならんだろ』


 …………。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 現れた場所に向かうと、少し遅かったのか、人が倒れていた。

 だが、やはり致命傷にはなっていない。

 さっと回復して、狼男から漏れでる残留魔力を追う。

 残留魔力とは、まぁ一言で言えば目に見えない足跡だな。


「っと、意外と近くにいたな」


 追った先は路地裏。

 行き止まりのその場所で、狼男らしき毛むくじゃらが頭を抱えて踞っていた。

 近づくと、ビクッと身体を震わせてこちらを見た。

 だが、襲いかかっては来ない。

 狼男となってこちらの力の強さに気が付いたのだろう。

 野生の勘って奴だな。


 狩りとか依頼の時はサーシャに頼んで俺の力を隠してもらってるが、移動時とか、こういう特殊な場合は隠さずにしてる。

 変に襲われて反撃したら死んじゃいましたなんて嫌だしな。


「言葉はわかるか?」


 念のために聞く。

 いくら自制心があっても言葉が通じなきゃ対処法がめんどくさい。


「ワカル」

「わかった、ありがとう」


 なら、簡単だな。

 ここまで来れてるなら少し定着させるだけで済みそうだ。


「これ以上暴れたくないのであれば、ちょっと頭が痛くなるけど我慢してれな?」

「デキルノカ?」

「ああ」

「……タノム! ヤッテクレ! コレイジョウヒトヲキズツケタクナインダッ!!」

「あいよ」


 その言葉を聞き、俺は彼の頭に手をのせる。

 そして、ちょっとした定着させる魔法を使う。

 俺の手から魔法陣が発現し、彼の頭から下に降りていく。


「アガッ!? ウガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!!!」


 因みにちょっと痛いと言うのは、俺からしたら、と言う意味であるからして、実際身体を抉られるような痛みらしい。

 長年戦ってきたせいか痛みに疎いらしいな。俺。


 魔法陣が下まで降りきったところで、彼は気絶してしまった。

 そんなに痛かったのか?

 倒れた彼は変身が解けていき、藍色の髪の少年になった。


「サーシャ。彼の家を検索。ノワールは彼を背負ってやれ」

「はい」

『ああ』



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 彼を家の前まで送り届けたあと、俺達は宿へと戻った。

 ちょいと調べたところ(サーシャが)、彼はどうやら先祖帰りらしい。

 両親祖父母は狼男、狼女ではなかった。

 でも、血は極小でも通っていたので、先祖のどこかに狼男、又は狼女がいたのだろう。

 まぁ、何はともあれ、これでこの町の騒動は収まるだろう。


 因みに俺がやったのは、狼男の血を彼の人間としての血に定着させただけである。

 本来は自然と定着するのを待つのだが、今回は町中と言うこともあり、魔法でちょいっとやったのである。

 半ば無理矢理なため痛みが発生したってことだな。





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