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こくぶんじのみずのみどり  作者: 豊洲 太郎
5/8

五 はつつき

 「しゃい。」

 「糠漬けと、茗荷の千切り。」

 「それと、キリンの大瓶、グラスは二つで。」

 「お前は何か、いるか?」

 「さかなと、豆腐、、、。」

 「あと、干鱈ひだらと奴二つ。」

 どうみても小学生の夕飯じゃないな。

 ザルに山盛りの取り放題キャベツをウスターソースにつけて食べる。

 ソースはガラス瓶に犬の絵のラベル、どこへいくのかぶるどっく。

 「こんばんは、とよさん。会いたかった、ケイコが教えてくれたから、お店抜けて来ちゃった。あ、グラス頂戴。」

 青いドレスに人民服みたいな工員用のジャンバーを羽織ったひとだった。

 「太郎君ね、ケイコの母です、よろしくね。」

 「こんばんは。」

 「お父さんに似て鼻筋が通っていてハンサムねー。」

 指先で鼻筋を触った、化粧の匂いがした。

 「おばさんも美人だね。」

 「あらやだ、おばさんだってさ。私も、とよさんの子供が欲しいなー。」

 おばさんは酌をしながら片手をあの人の足に置いている。

 「ずっと、預かってもらっていたけど、一緒に住むことにした。」

 「住むなんて、すぐいなくなるくせに、、、どこにいたのよ。」

 「どさまわりさ。」

 「あとで、お店に寄ってね。」

 そう囁くと、おばさんがあの人の耳たぶに噛みついていたのでびっくりした。

 「じゃ、戻るからね、待っているから。」

 「ああ。」


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