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その頃エグエグ軍は、かつての巨大帝国アストロシャンを、エグエグ帝国に変え、アストロシャンがある惑星を全面的に支配していた。

エグエグ軍の総統、ダークトヒラーは、アストロ人を次々に、処刑しゲリラたちを壊滅していった。


ルルロントの皇帝ルーパーは、ルルロント防衛のために"アーマーユニット"を配置し、エグエグ軍の攻撃に控えていた。

そんな中エグエグ軍のとある科学者が"棒状の核兵器アンポラ"を開発。

アンポラは、地面に突き刺すと惑星一つを死の海にすることができる巨大な武器であり、対立するかの如くルルロント側の科学者も、ブラックホールメーカーという、銃型の武器を開発した。

このブラックホールメーカーは、恣意的にブラックホールを作り出し1つの惑星を"永遠の虚無"に転送することができると言う恐ろしい兵器であり、ルルロントの同盟国37カ国で緊急会議が開かれた。


巨大惑星ルルロントの中央議事堂にある「銀河評議会ホール」は、数百メートルのドーム型の天井と輝く星々が描かれた壁画で装飾されている。37の惑星の代表者たちは、それぞれの独自の姿をした生物たちで、長い円卓を囲むように集まっていた。


中央に立つのはルルロント皇帝ルーパー。輝く金色のローブを身にまとっている。重々しい声で会議を開会する。


「同志たち、エグエグ帝国の脅威はもはや一惑星の問題ではない。我々全ての存亡がかかっている。だが、『ブラックホールメーカー』の使用は非常に危険だ。この決断には全員の意見を聞かねばならない。」


各惑星の代表者たちの意見が対立する。


ゾート博士は半透明の体を持つクラゲのような生物で、静かだが透き通るような声で発言する。

「私たちセリュナスでは、戦争よりも科学の進歩を優先しています。ブラックホールメーカーの使用は、宇宙そのものに傷をつける可能性があります。新しい破壊兵器ではなく、和平の道を探るべきです。」


惑星フォグラスの代表は、体中が溶岩のように赤く輝く岩石状の巨人だ。机に手を叩きながら怒りを露わにする。

「和平だと?エグエグ軍が和平を望むと思うのか?奴らはすでに我々の2つの植民地を焼き尽くした!ブラックホールメーカーを使い、奴らに恐怖を叩き込むべきだ!」


ルミニア惑星代表アルベール司祭は、静かに翼を広げながら神妙な面持ちで発言する。

「力に力で対抗すれば、この戦争は終わらない。ブラックホールメーカーはあまりにも神への冒涜だ。我々は、エグエグ軍と戦う別の方法を模索すべきだ。」と発言。


そして、ガラクトゥーム惑星代表ヴォルカン議員が毒々しい笑みを浮かべながら発言する。

「もし我々がブラックホールメーカーを使えば、エグエグ帝国は報復してくるだろう。それに備える策はあるのか?無策のまま強大な力を使うのは愚行だ。」


代表者たちの声が次第に大きくなり、ホール全体が騒然となる。誰もが自らの主張を譲らない。


ルーパー皇帝が手を挙げ、厳然と語り始める。

「同志たち。我々には時間がない!エグエグ軍の艦隊はすでに我々の領域に向かっている。これ以上の議論は無意味だ。」


すると、ルミニアのアルベール司祭が立ち上がる。

「陛下、我々が進むべき道を示してください。この決断は、あなたの肩にかかっています。」


ルーパー皇帝は全員を見回し、静かに目を閉じた。

「…決断の時が来た。我々はエグエグ帝国を止めるために、全力を尽くさなければならない。しかし、ブラックホールメーカーの使用は最終手段とする。」


会議場の空気が重く沈み込む中、37の代表者たちはそれぞれの思惑を胸に会議を終えた。


その様子をリュウグウのサウナでロイは見ていた


続く

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