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序章

近い未来はるか彼方の銀河系で…。

レイメア銀河の銀河に位置する惑星"地球"のとある専門商社に1人の男性ロイがいた。

ロイは最近仕事で大きなミスをして、雑用係に降格されてから2ヶ月経つが、雑用さえ疲れからかまともにこなせない日々が続いていた。


そんな中、どんな状況でも優しくしてくれた女性がいた。

渡部彩奈という女性は整った前髪のまんまるボブの可愛い女であり、ロイの精神的支柱であった。

「わ、渡部さん…」

ロイは渡部彩奈の名前を呼ぶ。

「何?ロイさん」

「…渡部さんって涼海すうに似てるね」

「似てないでしょ笑、そんなに幼く見えた?」

「あ、そういうつもりじゃなくて…」

「また照れてる…」


僕は渡部彩奈を前にしたらすぐに顔を真っ赤にする。

「18:00だね、そろそろ上がって良いよ」

「わ渡部さん」

「ん?」

「本日もありがとうございました!

渡部さんのために頑張ります」

「うん!」


ロイは渡部彩奈に敬礼をし、そして職場を後にした。


渡部彩奈がいることは、幸せだった。

翌日突然渡部彩奈が子会社に異動"した"。

告知などはなかった。

ロイはその日をもって会社を辞めた。


そしてロイの自宅の地下シェルターにて。

小さなバトルシップギャラクシーイーグル号の手入れをしていた。

「親父が残したこの母艦なんだよ…」

ロボ吉とロボ助が手伝いに来た。

ロボ吉は1.73メートルの8頭身ほどのロボットで、ロボ助は、3頭身ぐらいのロボットである。


「ロイ様、仕事はどうしたんですか?」

「辞めたよ」

ロボ吉が驚く。

「ロイ様ァ!じゃあやっと宇宙に行くんですか?」

「渡部彩奈を求めて…」

ロイの発言は不穏であった。

「叶わぬ恋をしちゃいました

来世もまた会えるかな〜


何気なくついていった

興味のないライブだった

最後列の僕


退屈で飽きてきて、帰ろうとしてたんだ

君が現れるまでは


彩奈彩奈渡部彩奈〜

負けずに戦う君と…視線があってドキドキ ズッキュン

叶わぬ恋をしちゃいました〜高嶺のあやです

来世もまた会えるかな〜現世は最悪〜

ララララブ彩奈 イエイエイエ声だせ!

ララララブ彩奈 イエイエイエ声出せ


きらきら」


ロボ助がロイの体を担いだ。

「こういう時にはね、寝るのが一番なんですよ」

ロイをベッドに運んでる中、ロイはつぶやいた。

「渡部さん渡部さん渡部さん、ふははははは、渡部彩奈きィィィィィエェェーッ」

「あー完全におかしくなってる…」

「渡部さん、僕ね!サムライマンになるんだ!宇宙に行ったらヒーローになるんだ、渡部彩奈ギィエエエエエエ〜」


ロボ助はロボ吉に尋ねた。

「ロボットが患者を心療内科に運んだら相手されるかな」

「さあ、でもロイ様が発狂するのは割と日常茶飯事ですよ…放っておきましょう」

それから、ロイは2年間、家の中で発狂する日々を過ごしていた。

ロボ助が働き、ロボ吉が介護する日々であった。

しかし、この2年間の休養というのは、ロイにとって大切な期間であった。


「ロイ様…お身体は?」

「もう心配ない…渡部彩奈…」

「渡部さんのこと本当に好きだったんですね」

「ああ、今でも愛してる。

だけどそろそろ女を探しに行こうと思う。

"宇宙に"」

「え、」

「行くんだよ、ギャラクシーイーグル号で宇宙に」

「じゃあ、ロボ助に連絡しますね!今日限りで退職しなさい!と」


こうして、ロボ助、ロボ吉が揃い最新鋭戦闘機イーグルファイト号を乗せ、ギャラクシーイーグル号は、地下シェルターから発進した。

「ロイ様〜」

「なんだ」

「また、宇宙に行けるなんてあたし嬉しいです」

「ああ…渡部彩奈がいないから、俺は…

俺は…」


地球を出て10時間後、光速で移動し続け、第二の太陽系を探した。

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