No.101-2-03 Moon Walk 03
< Log name = Nami >
地平線に浮かぶ地球は「素敵」という言葉では括ることなんてできない風景だった。心が揺さぶられ、宇宙への興味がもっと増していくのがわかった。帰ったら、もっともっと勉強しよう。宇宙で仕事をするために。
バギーが倉庫に到着し、一団は次のツアー地へと向かう。
ぶっきらぼうだけど、よくしてくれたオジサンにお礼と別れを言うと。
「あんたたちなら内緒でまた乗せてやるから、今度またおいで」
と耳打ちしてくれた。
次は市街地区に建てられている博物館。月の歴史博物館だった。
博物館は所狭しと様々な展示物が飾られていた。館内では各自、自由散策となっており、私たちも別々に好きなものを見ていた。
タカはアポロ13号のレプリカを、少年のような瞳で眺めて、ウンウンと一人で唸っていた。その光景がちょっと面白い。
レンは科学史の年表をじっと見つめている。かれこれ十分くらいじっと見つめている。何かそんなに面白いこと書いてあるのかな。
ハルカは映像コーナーで宇宙の映像をじっと見ていた。さっきの月面の光景が余程気に入ったのだろう。
私はというと、色々と館内を見て回っていたんだけど、ツアーがちょっとハードで疲れてしまったため、中央に据えられていた机付き椅子に腰かけていた。自分の体の弱さが嫌になるなあ。
でも、せっかく来たんだ。勿体ないから、何か見ようかな。
よっ、と気合を入れ立ち上がった瞬間。視界が真っ白になった。
本日も読んで頂きありがとうございます。
余談ですが、トマトジュースはオリーブオイルを少々入れて、レンジでチンすると、
リコピンの摂取が通常よりも増えるそうです。
風邪が流行る季節です。皆様もどうぞご自愛くださいませ。