森の魔物
窓からの暖かい日差しが 目に入り目が覚めた。
既にベッドには 僕しかいなく
二人は きっと朝の用意でもしているのだろう。
ドアをノックして リナが入って来た。
「男爵様 朝食のご用意が 出来ました。」
「あぁ 分かった 今行く。」
「お着替えも ご用意致しております。」
あぁそうだった 着替えも立っているだけだった。
テーブルに着くと カレンも待っていた。
「そうだ リナ・カレン この辺で魔物に苦しんでいる市民の情報はないかな?」
「男爵様が ドラゴンを追い返して頂きましたので
今年は 被害者が全く 居ませんでした。ただ森に
出掛けて 帰らぬ者が数名いると 聞いた事がござい
ます。魔物の仕業かどうかは 分かりませんが…。」
「うむ いい情報をありがとう。 早速森を調べて
見よう。大体の場合を教えてくれないか。」
アバドンからは まだ連絡無いし 時間はたっぷりあ
るからねぇ。暇が一番この世界では 苦痛かもしれ
んなぁ。
食事を終え 冒険の用意をし 大体の場所は カレ
ンから聞いているので 現地に向かう事にした。
「一体森で 何があったのだろう?」
カレンが 後で詳しく話していたが どうやら森に
出掛けた者達は ウサギなどの 小動物の狩に来て
そのまま 何日も帰って来ないらしい。
もしかすると 逆に魔物の餌食になった可能性も
無きにしも非ずだ。
「アバドン 居るか 教えてくれないか この辺に
敵対する魔物は 居ないか?」
「ほう ようやく 私を呼んだねぇ。 今まで見て来
たけど 貴方は最初から この仕事合っていたのだね
ぇ。ビックリしたよ。 まぁそんな事より 魔物だねぇ。あぁ確かにいる。 ここは 本来なら 魔物は居
ない区域なのだが 自分の区域に 餌が無くなって
ここまで降りて来たんだねぇ。そいつは 熊の化け
物 荒ぶるレッドベアーだ! もちろん敵対関係だ
から存分にやっておくれ。手加減なしでねぇ。」
「分かった ありがとう! 助かったよ!」
「期待しているよぉ〜」
「おっ この気はーーーー!デカイぞ!」
邪悪な どデカイ 気が放出している方向に 向かう
と 3m程ある 赤く光った 熊の化け物を見つけた。
「あちらさんも 僕に気づいたようだね。」
レッドベアーは 目をカァッと大きくし
一直線に 僕の方に駆けて来た!
右手を天に向け 「ハァーーーーーハッ!」
天から稲妻が走り レッドベアーに直撃した!
が あのドラゴンでさえ一撃で倒した電撃が
効いて無いようだ……。
電撃耐性があるのか?
両手を前にし 「ハァーーーーーハッ!」
今度は大きな炎の塊を放出した!
炎は更に大きさを増して レッドベアーに直撃する
が……。なんと コレもロクにダメージを受けない。
「ありゃ 参ったなぁ。火耐性もあるのかよ」
レッドベアーは もうすぐ前まで来ていた!
大きく腕を上げ その鋭い爪で 襲い掛かって来た!
「ハァーーーーーーハッ!」
景色がモノクロに変わり 時間が止まったたが
もうすぐそこまで 爪が来ていた。
「こうなれば 召喚魔法だ!
出でよ! ハァーーーーーーーーハッ!」
僕は 5m程 後ろに下がって 召喚魔法で 大量の
蜂を召喚した!
景色が サァっと色を取り戻し レッドベアーの
振った爪は 空を切った!
すると レッドベアーの前に 大量の蜂が現れ
あらゆる方向から攻撃されるが あまりにも
数が多く また相手が小さいので レッドベアー
は攻撃が出来ない。その内に耳の中にも蜂は
入り込み 中でも攻撃しだした。
ついに あのレッドベアーも 口から泡を吹き始め
白目を出してその巨体を 倒した。
僕は サッと手を挙げると たちまち蜂は 姿を消し
居なくなった。
後には 完全に 脳を食われた レッドベアーの死体
が残っていた。
僕は レッドベアーの腹を割き 胃を調べてみると
やはり 人間の物である服の破片が出て来た。
「あぁ やはり コイツの餌食となったのだなぁ。」
僕は 宿に帰り カレンにその事を報告し カレンか
らその家族達に 伝えてくれと 頼んだ。
家族は 嘆き哀しむ事であろう……なぁ。
つづく




