1 大蒜香るステーキ(牛)
一品だけ入れることにするよ。
今度はいつかわからないからよろしく。おやすみ~。
一口目の肉の美味さを知っている者は多い。が、その日買って来た肉を大蒜と一緒に焼くと大蒜のあの独特な強い匂いと味は火によって静められてしまい、もっと大蒜の味が効いた肉を頬張りたいと思った事はないだろうか?
俺はある。
だから、どうすればこの味を損なわず極力味とにおいを落とさずに焼く方法を15年かけて考えていた。
【味=匂いと肯定も味だろ?】
まず、鉄板で焼く(220度くらい)大蒜の独特な匂いが部屋を一杯に広がりだす。
片面を3~5分、蓋をしようする。後逆面1~3分。
鼻腔を擽る匂いが嗅球を伝わり脳へ、脳から口腔内の唾液腺を刺激し、唾液を出す。
食べごろで肉を取り出す(俺の好みは半レア)。がここで終わらない。
肉とともに炒めた大蒜や醤油といったタレを更に鉄板で水分を飛ばす。
大蒜に焦げ月期匂いが引き立ったそれを余す事無く肉にかける。
切り分けた肉、大蒜のいいにおいがあたりを立ち込める。連続的に唾液が溢れる中、口に肉を入れる。
まずは鼻に近づく大蒜臭がそこから口腔に移っていく。
若干こげている大蒜が苦味を演出させつつ、独特な味が舌を喜ばす。
奥歯でゆっくり噛む、肉に閉じ込めた肉汁の味は勿論、一昼夜味を染みこませた、醤油、ステーキ醤油のもと、刻みと摩り下ろし大蒜、塩に胡椒(大小)が一気に混ざり合いながら肉から出てくる。
肉は柔らかくする為に隠し技として、ハチミツと清酒(清酒のキャップ一杯から一杯半)タレに混ぜている。(俺は基本的に清酒か焼酎を混ぜるがワイン系はやめることをお勧めする。肉にワインの酸味が逃げず残り若干、他とのバランスを崩す事がある。)
一口目は大蒜の芳香、一噛み目の最初の段階は肉の甘みから変わり、半ば通りすぎる頃には大蒜とそれの焦げが合わさり、時折、胡椒の味覚を喜ばすピリリとした痺れが弾け胃を刺激する。
三噛みするだけで、身体が、食堂と胃が早くそれを胃に送れと騒ぎだす。いや、においだけでも騒いでいるな。
四噛み目で飲み込んでしまう事はある。(まあ、大きいと無理だが)
g400は軽くいける。(オーストラリアロースステーキ肉使用)(持ち豚)
【下準備】
肉と皿を用意。
肉の量にもよるがまあ、大体200gで一玉のウチ一つか二つを摩り下ろす。
市販の刻み大蒜を好みで(俺はたぶん8~15gくらい)出し、
清酒(清酒のキャップ一杯)、
ハチミツ(2g~8g)[入れすぎると甘すぎる肉になるから注意]
荒引き胡椒(0,5~2g)
塩と胡椒ワンセット(粉末)(1g以下)
ステーキ醤油と醤油(濃すぎない程度に)
皿の中で混ぜる。
次第にとろみが出てくる。
その後肉を両面につける。
肉の入っていた底に皿半分のタレを均等に引く。その上に肉を置く。
更においた肉の上に最後のタレを均等に掛け、サランラップで閉じ、冷蔵庫で一日寝かす。
焼く頃に上から軽く荒引き胡椒を巻く、熱した鉄板にオリーブ油引き焼く。
あとは最初の方に説明したようにするといい。
そうそう、肉の味をしみこませる事を目的にするなら、タレをつける前に軽く切り込みを入れる方法もいいよ。
食うとききり安くなるし味もしみこむ。
以上 牛の仕込みでした。
豚の場合も鳥の場合も同じ。
ただ、豚はレアはやめとけ、確り焼け。モチ豚の肉では美味しかったが冷えると硬くなるのが難点な。
鳥は胸肉なら少しアレンジで横から切れ込みいれタレでもいいし、大蒜のスライスを埋め込んでおくのも手だよ。
注)豚と鳥、念を入れていう。レアはやめとけ、やるなら個人の責任でやれ。責任取れないし、取らないから、よろしく。