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すり替え  作者: 大和香織子
第二章 自白
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古部洋

古部 洋 供述


 捕まらない自信がありましたが、残念です。捕まってしまいましたかこの私が。石丸順子と加瀬信也が逮捕される姿を見てすっかり安心しておりましたのに。


 まさか、通りかかったタクシーのドライブレコーダーに後部座席に隠れて、直美を殺害するタイミングを見ている時に、私の頭が写りこんでいたなんて思いもしませんでした。


 直美は、私と結婚する運命だった、にも関わらず、あのアメリカ育ちという男となんか結婚して。


 私は、出世欲が強く、今の地位よりも上に上がるために、最初は直美に近づきました。飲み会の席で、私はわざと直美の隣に座りました。


 直美と付き合う事で、社長からの評価も更に良くなると考えましたから。


 しかし、付き合っていくうちに、直美の事を本気で愛してしまいました。


 直美にフラれてから、私は現在の妻と結婚しましたが、心の中では直美の事が忘れられず、直美を見かけるたびに後をつけるようになりました。


 そして、ある日直美がエンジンをかけたまま、直美の父親が経営する会社の前に車を停めたのです、そして私は気が付いたら後部座席に乗っていました。


 我に返った私は、すぐに出ようとしましたが、直美が電話をしながらこちらへきている声が聞こえて、そのまま私は出ることが出来なくなり、その丸々ようにして後部座席でじっとばれないようにしていました。


 向山に行ったのは、私がそこへ行くように言ったのではなく、そこを通ると古市まで行くのに近道になるからのようでした。


 山ですし、道もそんなに広くないですから、車どおりは多くありませんが。

 そして、向山に入って10分程が経過した時に、直美の携帯電話が鳴り響いたのです。


 直美はその電話に出るために、左端に路駐しました。


 母親からの様でした。直美は「順也さんの為に、セーターを買いに行くの、古市まで。やっぱり茶色がいいかしら?」そんな風に嬉しそうに話しました。


 ママと言っていたので、母親からだったと思います。


 幸せそうに話す直美の話を聞いて、私の心は、直美が許せない気持ちになり、

電話を切って、直美に分からないようにして周囲を確認した後に、後ろからたまたま持っていた果物ナイフで直美を背後から刺しました。


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