表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
すり替え  作者: 大和香織子
第二章 自白
32/49

石丸順子

死んだ、と思うようにしていました。


学にそっくりの人に会ってからは特に。


だけど、こんな物を私に送ってきて……。酷い話ですよね。


忘れよう、忘れようとしているのに、こんな風に手紙を送ってきたら嫌でも思い出してしまう。


直美を殺したのは、学にそっくりな人をご主人にしている直美の事が許せなくなりました。

昔から私に意地悪な事を言って来てたあの人。


直美の家から出てくるのを、タクシーの中でずーっと待っていました。


私一人でいると怪しまれるので、マンションに住む認知症のおばあちゃんを乗せました。

おばあちゃんも調度買い物にいかなければなんねー、と言う様な事を呟いていましたから。


 タクシーの運転手さんには、おばあちゃんが気分が悪そうだから少し停めて欲しい、そんな風に言って。

5分位した時でしょうか、直美ちゃんが大きな買い物袋を提げて家から出てきました。直美はすぐ傍のスーパーに行くに違いない、そう思い私もスーパーにいきました。


 おばあちゃんは、林檎が欲しいというので、そのままタクシーに乗っていてもらう事にして、一人降りてスーパーの中へと入りました。


林檎を買って、そのままスーパーを出てタクシーの方に歩いていると「順子ちゃん」と声を掛けられました。

計算通りでした。


そして、私は直美に見せたいものがあると言って、15時に桜公園で約束をしてタクシーの所まで戻り、おばあちゃんを送り届けてから、そして、時間が来るのを待ち、再び家を出ました。


直美ちゃんには、見せたいものがあると言いましたが、そんなものはありませんでした。


 私が見せたのは携帯画面に映る昔の学の姿でした。それを見せた上で、話したいことがあると言いました。


 直美ちゃんはノコノコやってきました。いい車に乗って。私にはその車がどこの会社の物か車種がなにかまでは分かりません。


 桜公園まで私の家は近いので、歩いて行きました。

 そして、直美ちゃんの車に乗せてもらい向山まで行き、学からのメールの内容を話して、見せている間に……カバンから包丁を取り出して背後から思いっきり刺し……ました。 


 そして、そのまま逃げました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ