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すり替え  作者: 大和香織子
第一章 証言
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加瀬信也

 車なんんて10台以上ありますし……。それも全部一千万円以上する高級車ですよ。


  結婚することになった時には、逆玉結婚なんて言って、ガソスタの仲間にはからかわれましたよ。


  僕と付き合う前に直美は、他の男性と付き合っていたことは知っていました。だって出会った時に僕が聞きましたから。


「あなたが付き合ってくれるなら直ぐに別れるから」そんな事を言っていましたよ。


 その元彼という人に、僕としては興味がないですので見たことはありませんが。


 直美は僕にヤキモチを妬かせたかったのか、一緒にハワイ旅行に行ったとかって言っていました。


 ヤキモチを妬いたか……と聞かれましても、全く妬きませんでしたね。だって直美が僕にヤキモチを妬かせたいが為に言っていることに気が付いていましたし。

 それに、既にそれらは過去であり、今付き合っているのは僕だしとそんな風に思っていましたから。


 それに、周りにも言われますが直美の方が僕の事を好きでしたからね。

 どちらの愛情が大きいとかいうのを比べるわけでもありませんが、自分でもそういう風に思っていました。


 だからと言って、直美を邪険にあつかったり、という事はありませんよ。結婚してからも僕なりに精一杯愛しましたから。


 直美と付き合う前には僕は誰とも特に付き合ってはいませんでしたが、その場だけの関係の女性なら数人いましたけど……。


 でも付き合うとなった時に、直美に全てのアドレスを削除されるように言われて、それ以来は連絡は取っていませんけどね。


 え?石丸順子さんですか?どなたでしたっけ?


 あ―――、そうだ直美と同級生の人ですよね。私は箸の持ち方がおかしかったのですが、結婚する前に一生懸命直しましたが、結構苦労しましたし、今でも油断すると変な箸の持ち方をしてしまいます。


 その持ち方が似ている人らしく、僕がその持ち方になる度に直美は、「そんな持ち方していたら、パパになんて言われるかわからないし、結婚の許しが出なくなる」そう言って嘆いた後に続けて「昔、同級生の子で両親いない子がいて、実家の方にある施設で育った子なんだけど、なにかと絵が上手でさー、私は将来画家になれるとか言われるほどだったのに、あの子が書いた絵の方が何故か評価された事があってさー、その時、絶対許せないって思ってしまったのよねー」そんな風に言っていたと思います。


 それで、僕の箸の持ち方を見ると、その子を思い出して気分が悪いと言って、かなり厳しく躾けられました。


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