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すり替え  作者: 大和香織子
第一章 証言
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古部洋

 それを知ったのは、部下の口からでした。まぁ直美が別れた私に電話報告してくるわけもないでしょうが。

 それでもあの時はショックでしたね。


 私以外の他の男の物となってしまったのだ、と。

 そればかりは仕方ない事ですから、直美に対して会社の社員としてお祝いをしました。

 結構みじめでしたがね。

 まぁ私は私で、その一年後には今のカミさんと知り合って結婚しましたからね、結ばれる運命ではなかった、ということなのでしょう。


 カミさんは専業主婦で料理も上手ですし、綺麗好きですし、そして何かあるごとに「あなたと結婚してよかった」と言ってくれています。


 そうやって家の事をやってくれて、幸せそうにしてくれるカミさんには頭があがりません。


 直美が殺されたと聞いた時には、震え上がりました。まさか自分の知っている、しかも昔、付き合っていた人が、こんな事件に巻き込まれるとは思いませんでしたから。


 もしかしたら、直美は私と別れなければ、こんな事にはなっていなかったのではないだろうか、そんな風にして考えてしまいます。


 カミさんがいるのでそんな考えをしてしまうのは反則であるということは、重々承知なのですが、しかし、身近な人がこういう事件に巻き込まれた上に、全国ニュースで大きく取り上げられている上に、顔写真までも放送されていて……。


 私が知っている人が一夜にして、日本中が知る程の有名人になったわけですよ?初めてこの事件を知った時には、耳を疑いました。


「加瀬 直美」その言葉を聞いて、同姓同名がいるんだ、そう思っていましたが、写真を見ると直美の顔が写っていて……。


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