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すり替え  作者: 大和香織子
第一章 証言
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古部洋

 この時が私と直美との初めての出会いでした。色々な取引先もありますし、私は営業でもないので、別会社の人と直接話すことは多くないのです。


 ですが経理をやっていますから、その会社が弊社にとって、どれくらいの存在であるのかという事は分かるわけです。


 直美のお父様が起業した会社で、弊社も結構稼いでおりますが、直美の会社はおそらくそれ以上ではないでしょうか。


 けれど、直美は威張ることなく一社員として働いておりました。


 お父様のお考えなのでしょうか、いきなりいい身分を娘に与えるのではない所が素晴らしいと私は高く評価致しました。


 まず基礎がなければ、いくら立派な肩書をいただいたとしても、仕事は出来ませんから。

 部下が、直美を見ながら「あの人が、ご令嬢ですよ」と私に耳打ちしてきてご令嬢の直美を知ったのです。


 まぁ、直美は社員として働いてはおりましたが、自分が令嬢だという事を鼻に掛けていると弊社の社員の中で噂はあったようですが。


 まぁ私もこの会社に長年いますと、色々好き勝手な事を言われましたからね、良い噂がしか聞かないという人の方が珍しい位ですよ。


  飲み会の席では無礼講という事もあり、トイレから帰ると私の席には別の社員が座っており、どこに座ろうか考えていたら直美の隣の席が空いていたので、そこに座りました。


 今、ニュースで取り上げられている直美の写真を見ますと、ふくよかですが、当時は今よりも恐らく20キロ以上は痩せていました。

 特別美人とか可愛いとか言う顔ではありませんが、純和風な顔ですよね、彼女は。

 まぁ隣に座った事で仲が深まったというわけです。


連絡先を交換した後は、直美は私の家にもよく遊びに来るようになりました。

 


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