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傷口と、春  作者: 罰歌
1/5

ささくれの指

 

 ささくれた。


 私の、よわっちい心が。

 君と「約束だよ」ってきった小指の先が。



 「どうせ、こんな関係だったんだよ」


 なんて呟いて、自分の中で区切りをつけた筈なのに。

 それなのに、なんでささくれちゃうの。


 「あぁ、嫌だ。こんな弱虫。」


 ささくれが痛む。

 君が目の前を過ぎ、遠ざかるたびに、じくじくとずきずきと、痛みが強くなっていく。



 「もう、君なんて大嫌いだ!」


 そう言えたら、こんなささくれも出来なかったのかな。

 それでも私には言えなかった。


 まだ、小指の先のささくれは痛む。

 もちろん、私の心も。



 きっと、ささくれが治るのは先の事。

 君の事から立ち直るには、まだ、時間が必要なんだ。


 だから、少しでもささくれが痛まないよう、絆創膏を貼った。







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