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たいくつな日常から  作者: 犬鹿
序章
4/9

ギルドへ

 あのあとリリーナから教えてもらったことをまとめると、この世界はイベリアというらしい。そしてイベリアは今俺のいるペルシス大陸と、ここから南に行ったところにあるバグドラ大陸の二つに分かれているようだ。

 時間も1日24時間、1年360日と少し違うがだいたいは同じのようだ。

 お金は、青銅貨、銅貨、銀貨、金貨、白金貨、魔導貨の6種類あるようだ。青銅貨10枚で銅貨1枚、銅貨10枚で銀貨1枚、銀貨10枚で金貨1枚、金貨10枚で白金貨1枚、白金貨10枚で魔導貨1枚となるらしい。ちなみに青銅貨1枚を100円だとすると、銅貨は千円、銀貨は1万円、金貨は10万円、白金貨は100万円、魔導貨は1000万円になる。平民の1年でもらうお金は、金貨2~3枚らしい。俺の元いた世界とはずいぶん違うんだな。


 「ところで、手っ取り早くお金を稼ぐにはどうしたらいいんだ?」


 「それなら、王都で冒険者ギルドに入るのがいいと思います。でも、報酬が高いものはその分危険もすごく高くなるので危ないんですけどね。」


 ふむ、じゃあ王都についたら冒険者としてギルドに登録するか。


 「あっ!王都が見えてきました。」


 「ああ、じゃあリリーナともここでお別れか。」


 「はい。私もすぐに魔法学園に行かなくてはいけないので。………また、いつか会えますか?」


 「もちろん、また会えるさ。」


 「はいっ。」


 そう言ってリリーナは王都に入っていった。俺もまた会えそうな気がするな。よしっ、じゃあ俺もいくか。ん?門番がいるな。


 「とまれ!身分証を持っているか?」


 「持ってません。」


 そう言うと、門番が、


 「分かった。ほら、これを持って行け。これは王都にいる間おまえの身分証になる。絶対に無くすなよ。」


 「はい。それと冒険者ギルドはどこにありますか?」


 「冒険者ギルドは、この道をまっすぐ行った突き当りだ。」


 「ありがとうございます。」


 よし、やっと王都に入ったぞ。まずは聞いたとおりに冒険者ギルドに行こう。そう思い俺は歩き出した。



★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★



 「ここが冒険者ギルドか。ギルドっていうより酒場のほうがあってる気がするな。」


 あの後言われたとおりに歩いていくと、すぐに冒険者ギルドについた。とりあえずここで登録して素材を売ろう。金は必要だしな。


 「よしっ、入るか。」


 そう思い俺はギルドに入っていった。

 ギルドに入ると中にいた人たちが俺を値踏みするように見てきた。だが興味をなくしたのかすぐに自分たちで話しだした。なんだったんだ?そう思ったけど俺は気を取り直してギルド登録を行おうと思い、あいていた受付のところに行った。


「すみません、ギルドに登録したいんですが。」


 「はい、かしこまりました。まず、この用紙に名前、種族、攻撃方法を書いてください。」


 名前はセーヤ・キサラギ、種族はヒューマン、攻撃方法は……剣と魔法って書いておこう。そういえば、魔法の属性は書いたほうがいいのかな?


 「すみません魔法の属性って書いたほうがいいですか?」


 「いえ、自分の属性を教えたくないという方もいらっしゃるので書かなくても大丈夫です。」


 じゃあ書かなくていいかな。よし、これで大丈夫かな?


 「書けました。」


 「はい、確認しますね。名前はセーヤ・キサラギ様、種族はヒューマン、攻撃方法は剣と魔法で大丈夫でしょうか?」


 「はい。問題ないです。」


 「では次にこの水晶に手を置いてください。これでセーヤ様の能力が分かります。」


 そう言われたので水晶に手を置いた。……数秒後もういいですよと言われたので手を放した。受付の女性がさっき俺が書いた紙と水晶を後ろにある機械に置くと、一枚のカードがでてきた。


 「これがセーヤ様のギルドカードとなります。」


 俺は受け取ったギルドカードを見てみた。



 名前 セーヤ・キサラギ

 種族 ヒューマン

 ギルドランク E

 Str 236

 Vit 182

 Agi 448

 Dex 320

 Int 266

 luk 187 

 




 他の人の能力値を見たことがないからすごいのかわからないな。


 「では次にギルドランクについて説明してもよろしいでしょうか?」


 気を取り直して次の説明を聞こう。


 「はい。お願いします。」


 「ではまず、ギルドランクは登録された方はEランクからとなっています。Eが一番下でD、C、B、A、S、SS、SSSの8段階になっています。ランクの上げ方は自分のランクと同じものを5回か、一つ上のランクの依頼を2回達成すると1つ上がります。依頼を続けて失敗すると、ギルドランクが下がったり、最悪ギルドからの脱退をさせていただきます。ギルドランクの説明は以上です。それと、ギルドカードを紛失した場合は銀貨2枚をいただき再発行いたします。」


 なるほど。ランクを上げるのは大変そうだな。っと、次はお金を用意しないと宿にもとまれなくなっちゃうからな。


 「分かりました。ところで、魔物の素材はどこで買い取ってもらえますか?」


 「それでしたらここで買い取らせてもらうので素材を出してください。」


 そう言われたので王都に来るまでに倒した魔物も含めて、森で作った【空間魔法】を固定して作ったリュックからカウンターの上に出した。


 「確認させていただきます。えっ?これはA級のリザードマンの素材!?それにS級のワイバーンのものまで!!すいません、ギルドマスターをよんできます!」


 そう言って受付の女性はギルドの奥へ走っていった。………なんかとんでもない魔物を倒しちゃったみたいだな。


 「おいそこの兄ちゃん!」


 なんか顔のいかつい大男が出てきた。面倒事が起きそうだな。


 「その素材、誰からもらったんだ?」


 大男がにやにやしながら聞いてくる。


 「もらった?これは俺が討伐した魔物のものだ。」


 「登録したばかりのやつにA級やS級が倒せるわけねーだろ!」


 「うるさい。お前が倒せないからって俺にそんなことを言うな。」


 「なんだと!?てめえ聞いてりゃいい気になりやがって!!ただで済むと思うなよ!」


 「「「いいぞ!やっちまえ。」」」「「「「ぶっ殺せーー!」」」」


 周りがはやし立てる。大男は俺に掴みかかろうとした。これはちょっとお仕置きが必要かな?俺は大男の手を躱し、足を払い体勢を崩し、そのままギルドの外まで蹴り飛ばした。


 「「「「………はぁ!?」」」」


 「何事じゃ!」


 ギルドの奥から爺さんが出てきた。多分この人がギルドマスターだろうな。そう思って俺は声をかけた。



☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆



 Sideギルドマスター


 わしは王都のギルドマスターのグランというものじゃ。最近なぜか魔物の動きが活発になっているせいで仕事が多くて大変じゃ。………誰かがこの部屋に来たようじゃ。

 バタン!!


 「大変ですグラン様!」


 「何じゃ。」


 「今、ギルド登録したばかりの青年がA級とS級の魔物の素材を持ってきたんです!」


 「なんじゃと!?………分かった、わしが直々に会いに行こう。」


 やれやれ、また仕事が増えそうじゃ。そう思いながら部屋を出て、ギルドホールへ歩いて行った。

 ギルドホールに近づくにつれだんだん騒がしくなってきた。そしてギルドホールにつくと、バラバラになった扉とギルドの外で伸びている男がいた。


 「何事じゃ!」


 そう言うと、一人の青年が声をかけてきた。


 「あんたがこのギルドのマスターか?」



☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆   ★☆★   ☆★☆



 Sideセーヤ


 「あんたがこのギルドのマスターか?」


 ほんの少し力を出しただけなのに口調が元に戻ってしまった。もう面倒だしこのままでいいか。


 「そうじゃ。わしはここのギルドマスターのグランじゃ。ところで、これは一体……?」


 「俺はセーヤ。あの男は俺が蹴り飛ばした。あいつが俺のことを馬鹿にしたからな。」


 「……あれでもあの男はBランクなんじゃが…。」


 「ところで魔物の素材は買い取ってもらえるのか?」


 金がないと宿に泊まれないから早く買い取ってほしいんだが。


 「分かった。A級のリザードマンとS級のワイバーンの素材をすべて合わせて金貨6枚と銀貨4枚で買い取ろう。」


 金貨6枚と銀貨4枚ってことは………64万円!?高すぎるだろ!!


 「それとAランクの依頼を1つ受けてほしいんじゃ。」


 「なぜAランクの依頼なんだ?」


 「お主ならSランクでも大丈夫そうじゃがギルドの規約でできないのでな。じゃからAランクの依頼を1つ受けてもらい、それでAランクになってもらおうと言うことじゃ。ま、これも特例じゃがな。」


 「分かった。でも今日は王都についたばかりで少し疲れているから明日受けることにするよ。それで、この辺でいい宿を知っているか?」


 「では明日受けてくれ。それと宿はギルドを出て右に行くとある龍のしっぽ亭がおすすめじゃ。龍のマークが目印じゃから間違えるんじゃないぞ。」


 「分かった。ありがとう。」


 そう言って俺はギルドを後にした。

改稿しました。


能力値を変更。

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