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こんなに大きくなったのね

作者: 来留美

楽しくお読みいただけましたら幸いです。

 いつの間にか私より背が大きくて

 いつの間にか私より声が低くなって

 いつの間にか私より食べるようになった


 あの頃は小さな怪獣の様に走り回って

 豪快に転けて

 泣いていた


 あの頃は私の後ろをついてきて

 知らない人がいると私の後ろに隠れて

 照れていた


 あの頃はペットボトルのキャップを開ける時

 私がやってあげようとしても

 自分ですると言い張っていた


 あの頃は小さなお花を見つけると

 私のために摘んできてくれて

 笑顔で渡してくれた


 あの頃はママ、ママと言って

 離れようとせず

 私の膝枕で寝ていた


 あの頃は大きくなったら

 ママを助けるヒーローになると言って

 ヒーローの真似をしていた


 あの頃はたくさん時間があると思ってた

 あの頃はこんな日がずっと続くと思ってた

 あの頃は未来のことなんて考えていなかった


 いつの間にか会話はなくなった

 いつの間にか顔を合わすこともなくなった

 いつの間にか嫌われた




 いつの間にか机の上に何か乗っている

 いつの間にか花と手紙が乗っている

 いつの間にかあの子が私に手紙を書いている


 たった一言だけ書いてある

 その言葉で私の心は軽くなる

 あの頃は幸せだったけど今はもっと幸せよ



『いつもありがとう』

お読みいただき、誠にありがとうございます。

楽しくお読みいただけましたら執筆の励みになります。

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― 新着の感想 ―
いつの間にか 日常の日々が特別な日々に移り行く 感じがしました。 読ませていただき 有難うございます。
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