科学者のお客様
私はシャーリー種族は、夢魔という。
お客様の夢に入り込みそこで楽しんでもらった後に、夢を食べさせてもらうという仕事をしている。
カラン、おや?今日も睡眠中のお客様の意識が配達員に連れられて来たようですね。
「ようこそお越しくださいました、ここは夢と魔法の世界の狭間…お客様が作り出す素晴らしい場所です」
お客様は、店の中を見回す。
どうやら、夢と言うことにも気づいていないようだきっと、この人を今まで管理していた夢魔は夢の記憶を全て食べていたのでしょう。
「ここは…」
「いいんですよ落ち着いて、まずは座ってください」
椅子に腰をかけた、少女を観察する。
10歳くらいだろうか身長は150センチほどあり、
腰ぐらいまで白く美しい髪が伸びていて、
目は赤と青のオッドアイをしていた。
「こちらをどうぞ、本の幹からとれる葉で作ったハーブティーです」
今回のお客様は赤色のハーブティーを想像したようだ。
「うん、おいしい…夢なのになんで味がするの?」
「ここは、夢と魔法の世界の狭間だからです、ほらハーブティーを飲んだことで世界があなたを迎え入れようとしてますよ?」
辺り、一体が星空に包まれ月が大きく光輝いていた。
「ほんとね、これが現実だったらいいのに」
「現実にすることは出来ませんが、あの月に行くことは出来ますよ?」
「じゃあ、行ってみようかしら」
少女は立ち上がると、大きな月に手を伸ばしジャンプした。
「飛べないわね」
「ああ、行き方が違うんですよこの空間でさらに眠るんです」
「夢で寝る?」
まあ、普通はこうなりますよね、まあ正しくは夢ではないのですが。
「でも、一度寝てここに来たのですから眠くはありませんよね?
そこで、私の出番です、お客様さあご注文をうかがいます」
そう言うと、少女の胸が光だし狼の肉とレシピが私の手元にあった。
「おや、見かけによらず肉料理が好きなようで」
「新鮮な肉は血が染みてて美味しいの」
なるほど、バンパイアのお客様でしたか。
「では、このレシピをもとに作らせていただきます」
まず、ブロック状の狼肉をお好みの厚さでスライスします。
この時厚過ぎると後で火が入りにくくなるので注意です。
スライスした、狼肉を生姜、にら、天の川銀河のキラキラとした水にぶちこみます。
単なる、臭み取りです、まだ食うなよ?
天の川銀河の水がない場合は、醤油でもいいです、塩味がほしいだけなので。
次に月にいるウサギさんにお餅を投げてもらいます。
「はー!契約成立!」
キャッチに成功したらしっかりとお礼を言いましょう、なんでも与えられると思うなよ。
月から直送してもらったので、星屑がお餅の表面についています。
星屑はお餅の甘さを軽減してくれるんですよ、甘いものが嫌いな私にとっては最高です。
お餅が固まってしまう前に、先ほど仕込んだ狼肉で包みオーブンでカリっとなるまで
焼きます、破裂しないようにしっかりと見ておきな?
しっかりと、焼き目がついたら月の肉団子の完成です。
最後の工程を忘れていました、しっかりとお餅をくれたウサギさんに二個ほど肉団子を投げつけます。
「ストライクー!」みんなは食べ物で遊ぶなよ?
「どうぞ、月の肉団子です」
「調理の途中見てたけど、なにあれ?」
「気にしないでください、いつもこうなので」
少し、肉団子を観察したあと少女はそれを口にした。
「うん、美味しいじゃない」
良かった、癖もなく食べられたようだ。
「でも、なんで月の肉団子なの?」
「月といったら狼、満月といったら団子ですから」
少女は不思議そうに首をかしげた。
この子には、とうやらそんなイメージはないようだ。
「そろそろ、眠くなってきたわ」
「そうですか、お休みなさいお客様」
少女は、ゆっくりと目をつぶる。
そうすると、少女の前に野菜がたっぷり敷き詰められた皿が現れ、
その皿の真ん中に手のひらサイズの宝石が輝いていた。
「いきがいいですね、これは他の夢魔が全て食べてしまう訳だ、
まあ私はそんなことしませんけどね」
私は回りの野菜を少しずつ食べて、宝石以外のものを冷蔵庫にしまった。
「すみませんがこれも規則なのです、でも大切なその記憶…宝石だけは残しておいてあげます」
少女の意識が戻ってくる。
「あれ?ここは?」
「寝ていたんですよ、さあそろそろ帰りの時間ですそちらの宝石を持ってお帰りください」
少女は宝石を持つと幸せそうに、笑った。
「ありがとう、また来るわね」
そう言うと、景色がガラス細工のように割れる。
少女の姿はなくなっていた。
「ああ、夜明けか私は眠ろう…次の仕事のために」
どうでしたか?
夢を食べる夢魔
皆さんは、食べもので遊ばないようにしましょうね。
夢魔に食べられてしまいますよ?