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遠くの君と想ういのち  作者: 衣緒
冒険者編
33/43

見えない何かを探して

手足口病に負けてました。。。

更新空いてしまいましたが、またゆるゆる更新していきますので、読んでいただけたら嬉しいです

 またも行き詰まり、海の方を振りあおぐ。この広い海のどこかに、昔死霊術師が築いた魔法陣があるはず…。


 「…海の中から探知してもわからないものなのか?」


 BBQエリアから海を見て探知できない、と言うのはさっき聞いた。なら、海の中で探知したらどうだ?


 「…どうでしょう、海の中に潜った状態で探知が使えるほど集中できるかもわかりませんが…試してみる価値はあるかもしれません」


 なるほど、呼吸を止めて流されないように身体を維持した状態で探知をする、というのは思ったより難しそうだ。生き物の気配を辿るくらいならできるかもしれないが…俺は残念ながら魔力探知は苦手だ。幼い頃から狩人として生き物の気配探知に重きを置いて鍛えてきたので、魔力を探ろうとしても気配が先に探知されてしまう。まぁ、狩人としては魔力探知することなんてほぼないから困ることはなかったのだが。こうなってくると血筋としては魔力探知に長けていてもおかしくないのに訓練してこなかったのが悔やまれる。


 「なぁ、ラリマーなら安定して探知、とかできそうじゃないか?ほら、ドラゴンの姿なら流される心配もないしサイズ的に顔も水上にあるだろ?」


 ふと気になったことを聞く。そうだ、体力のない腹黒神官には確かに難しい芸当でも、ドラゴンになったラリマーならそもそも水中に全身を沈めることもないから余裕なのでは?


 「…ぁー。。」


 気まずそうに目線を逸らされた。苦手なのだろうか。


 「いや、流石シオン、よく次々対策が浮かぶなとは思ってるんだ。だけど、悪い、アタシがいると近くの生き物がパニック起こして動き回るから余計に魔力が乱れちまうんだ…」

 「ラリマーさんは、エルフとしての姿のときでも魔力はドラゴンのそれですからね」


 なるほど、ここにきて最強種らしさが見えてきたようだ。まぁ、確かに野生の生き物からしたら恐怖だわな。


 「おかげで荷運びのときに荷を荒らされることもないからその点では便利なんだが…今回は力になれなくてすまない」

 「定期的に来ていただいてる街の広場のあたりの生き物たちみたいに、ラリマーさんの魔力を()()()()生き物たちならパニックを起こすことはありませんが、海の上ではそう言うわけにも行きませんものね…」


 黄泉が関係しているか調べるならその扉となる魔法陣を探さないといけない。海中に沈む魔法陣を探すには魔力を探知しないといけない。だが魔力を探知するには波やら生き物やらで乱れた魔力の中から探すので難易度が高い。ダメだ、正攻法では詰みだ。


 「…とりあえず、泳いでくる」

 「「え?」」


 あまりに脈絡なく聞こえたのだろう、2人がハモる形で聞き返してきた。いや、ここから海を見ててもきっと魔法陣は見つからないし、海の中を見て考えようかと思ったので泳ごうかと思っただけなんだが…。



♢♦︎♢♦︎♢



 ざぶざぶと海に入る。水はやや冷たいがまだ夏の名残を感じさせるかのように入るのに苦痛はない程度には温かい。

 ざぶん、と頭まで水に潜る。基本的にずっと森で過ごしていたのでここまで深さのある水に潜るのは久しぶりだ。湖と違って塩水だから目が痛い。どうせ魔力探知は苦手で、自身の魔力のせいで探知しにくくなるほどもともと探知もできない。それならいっそ遠慮なく魔法を使わせてもらおう。そう決めて目の表面に薄い風の膜を張って塩分から目を守る。ふぅ、痛かった。


 ここの海は透明度はそこそこあるようで、少し離れたところまでは水中でも見通しが効く。だが、残念ながらまたすぐわかるような魔法陣は、ない。

 少し水中で動いてみる。動いた先にいた小魚が驚いたように逃げた。


 「…」


 狩人の本能か、自然とその小魚の軌道を眺める。しばらくは驚きの原因であった俺から離れるように泳いで…突然、ふいと進路を変えて泳ぎ去った。

 なんだ?小魚が軌道を変えたあたりに泳いで行く。少なくとも俺が泳ぐのに障害になりそうなものはない。かといって俺に驚いて逃げる生き物もいない。あの小魚は、何から逃げたんだ?


 しばらく近辺を眺めたがこれといったものを見つけられず、一旦その場を離れて別の小魚を探す。他の小魚をさっきの疑惑のポイントに誘導した時にまた軌道を変えるのか、再現性実験だ。水中の気配に慣れてきたのか、なんとなく生き物がいそうな気配を辿れるようになってきたおかげもあり、さほどかからず小魚の小さな群れを見つけた。その群れを挟んで疑惑のポイントが俺と反対方向になるような位置に静かに進む。

 目的の位置につくと、群れを疑惑のポイントに追い立てるように気配を出しながら接近する。さっと小魚たちは一斉に俺と反対方向、狙ったポイントの方へ泳ぎ出した。脅威である俺から逃れるよう、まっすぐ俺と反対方向に進む。進む。

 ふい、と突然、群全体が進路を変えた。先ほどの小魚と同じ位置だ。先ほど見た時には何も見つからなかったが、小魚が避ける()()がある。


 「ぷはっ」


 一旦息継ぎがてら水面に顔を出し現在地を把握する。万一黄泉に引き込まれてしまうとこの情報を残さないのでひとまずアイオたちに合流しようと陸に上がると街へと足を進める。いったい、水中になにがあるのだろうか。

最後まで読んでいただきありがとうございます!

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