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詫び投稿、これで何度目?

シリアスで濁った口をほのぼの成分で緩和しておくれ。




事件と言うのは突然起きる。

ハルカと桜玉を連れて島へと帰ってきた俺に鳴り響くアナウンス。



《マイルームの住民が『5人』になりました》


《マイルームの開拓レベルが上昇しました》


《エリアを一つアップデートする事が可能です》


「はい?」



突如流れたアナウンスに困惑していると、目の前に複数のウインドウが表示される。

廃街、神獣域、南の森、北の城。…なにこの城。北は広い森しか見えないけど。もしかして奥に城があるの?


まあいい、この中から一つ選べと言う事らしい。

島のアップデートねぇ、何が起こるか分からないから慎重に考えたいけど。

正直今最も使用頻度が高いのは廃街だ。

南の森は釣り場しかないし、神獣域も時々果実を取りに行くだけだし。廃街一択かな。



「ポチッと」


《『亡都アレイティア』のアップデートを開始します》



この街そんな名前だったの?…マップは廃街表記だ。どういう事かと思っていると、急に周囲が白く輝き出す。

これは、白玉発光現象!?

いや、まったく違うわ。白玉も困惑してるし皆困惑してる。光に身を任せて数十秒。

徐々に収まった光の先にはいつもの最近クラメンが掃除してくれたばかりの廃街…はぁ!?



「なんか、街になってる!?」


「キュク…キュキュキュ!!」



白玉が目を潤ませ感涙を流している。

翠玉は相変わらずのんびりしているし、桜玉とハルカは驚愕の面持ち。



「リク様、何が起こったのですか…?」


「皆目見当も付かない…」


「グルルル…」



街だ。

確かにあの廃街の面影を残しているが、完全に街の様相だ。

崩れた石柱は元に戻り、一カ所に集めた瓦礫は消滅し民家が綺麗に戻っている。というかちょっと街が広くなってる。



「民家…随分増えたな」



目算20個は増えただろうか。

疎らに散らばっていた民家が、横二列で均等に並んでいる。

心当たりと言えば、先程の開拓レベル。

開拓レベルが上がれば街が蘇るんですか!?

急いで配信を回し、仲間に知らせよう。

簡易ボタンを押して数秒。



「お前らやべぇ…街が…!」


《リク、アナウンス聞いた!?【月見大福】》


《不味い事になったぞ兄上…街が!?【†災星†】》


《なんか滅茶苦茶復興してるなぁ!?【HaYaSE】》


《リッくん、どうしたのこれ!?【八千代】》


《ついに目覚めたのじゃな首領【ゴドー二号】》



切羽詰まって俺が喋ると、それを被せるように仲間達がコメントを打つ。

え、何アナウンスって。首領それ知らない。



「なんかあったの?」


《アルトメルンへの出入りが禁止された【刃狼】》


《どっかのプレイヤーが王国に喧嘩を売ったみたいだ【凱歌】》


《アルトメルンの兵士も完全武装だったよ【flowerdrop】》



何がどうしてそうなった?

ウインドウを表示すると、ワールドメッセージが三件。

うわ、ホントだ。ちゃんと通知されてる。



「あれ、王国への道ってもう出てたの?」


《それが、全く情報がないんだ【月見大福】》


《アルトメルンを越えた先にあるって街の人が言ってたけど、凄い大きい渓谷を越えないといけないらしいよ【八千代】》


《…未だ風精を倒した情報もない【刃狼】》



とするとそのプレイヤーは、風精をどうにかして渓谷を飛び越えて王国でドンパチかましたと。

バカじゃねえの?



《掲示板も犯人捜しでお祭りだよ【月味大福】》



そりゃあそうだろうな。

何とか次の街…というか国を解放しようと躍起になってた所で、急に街から追放されましたって。

俺でも発狂する。



「それじゃあ今はルディエに居るの?」


《あそこは一応どこの国にも属してない中立だからね【月見大福】》


《それでも、NPCからはあまり良い顔をされないがな【†災星†】》


《材料を卸してもらう所も少なくなっちゃったわ【メルティ・スイート】》



戦犯とかそういうレベルじゃないな。

NPCとプレイヤーの膠着状態。

もう一回何か爆発物でも投げ込めば戦争あるんじゃねえか。NPC対プレイヤーの戦争。

クロノスでは起こった事はないが、正直NPCに勝ち目とかあるのかな。

やばい、ちょっと面白そう。



「まあそっちも気になるけど、俺は取り敢えず…」


《この街だね【月見大福】》


《昨日までアズマに行っておったよな兄上?【†災星†】》


「それがさぁ…」



俺はさっき起きた事を皆に伝える。

開拓レベルがどうとか、住民がどうとか。



《NPCやテイムモンスターも住民扱いなんだね【月見大福】》


《この場合ハルカ殿もテイム扱いなのではないか?【†災星†】》



ああ、そうか。

サーバントの効果で契約を結んでるし、ステータスにも名前があった。



「一度、街の中がどうなってるか見てみるか」


《ここまで変わると、最早別物だね【月見大福】》


《八千代もやる気なくなっちゃったし、リッくんの所に行こうかな【八千代】》


《おお、さんせー【HaYaSE】》


《少し、気が落ちた【BB】》


《運営が修正入れるとも思えないしねぇ【桜吹雪鱈】》



仲間達も少なからずテンションが下がっているらしい。上げて落とされたようなもんだからなぁ。

そういう訳で、俺のマイルーム探索隊結成である。

予想以上に死神の登場で反響があったけど、今持てる数少ない文章力で驚き桃の木移り気な俺が全力でハッピーエンドを試行中だから期待して待っててね。


ちょこっと小噺タイム。

実は普通のマイルームって素材を集めてクラフトする事で簡易的な家とか家具を生成出来るから、かなり良心設計。

なんで首領だけこんな事になってるのかは追々分かります。

まあ、ある意味厄ネタ。

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― 新着の感想 ―
[良い点] (-ω-;)アレ?ほのぼのしてる…のか? [一言] >>まあ、ある意味厄ネタ。 (*´。•ω•)っ三いつもの
[良い点] 割とさっき最新話読んで感想も送ったと思ったらがなんかもう更新されてた。はえーなオイw [気になる点] >どうして退いたか キレた主人公との戦いが楽しいってんだからつまりそういうことじゃない…
[良い点] 今回更新すげえ早くて草。いいぞもっとやれ。
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