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勇者と魔王と後、神様も  作者: 鈴木りんご
四章 「勇者と魔王と後、神様も」
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第47話 ベネディクト、決める



 ベネディクトの頭の中を人間の女の言葉が反芻していた。


 彼女は言った。意味がないと……大切な者を失ったら世界に平和が訪れても何の意味もないと。


 彼女は躊躇うことなくその答えに至った。


 世界と大切な者を秤にかけて、迷わずに世界を切り捨てた。全てを敵に回すこともいとわなかった。


 ベネディクトの愛する娘たちは言った。人間と魔族は変わらない。それは真実であった。


 彼女はそれを証明してくれた。


 しかし……ベネディクトもまた同じ問の前に立っていた。


 世界と娘。それを秤に乗せて答えを迫られている。


 彼女は言った。意味がないと……


 それこそが答えだった。


 魔族の平和。この世界を守るためには戦わなければならない。


 戦うべき相手は憎き敵ではない。愛する娘とその仲間たちだ。


 だがそうしなければ世界が終わる。


 ベネディクトは魔王だった。だが……それ以前から魔族の指導者だった。


 魔族の平和を第一に考えなければならない立場にあった。


 しかし……彼女の言うように意味がない。そこに娘たちの笑顔がないのならベネディクトには何の価値もない。


 それは愚かな選択であることはベネディクトも理解している。だが……きっと愛する娘の前では父親とは愚かなものなのだ。


 だから……仕方がない。


「私の負けだ」


 そう言ってベネディクトは笑顔を浮かべた。そして言葉を続ける。


「私が知り得る全てを話そう。私は神に力だけではなく知識を与えられた。それはこの二百年に一度繰り返される戦いの真実。神の真意……」



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